「人と生活に密着した仕事を通じて、笑顔を取り戻す手伝いをしたい」『着物弁護士』佐藤正子弁護士 / 羽座岡法律事務所
人々の生活に密着し、心の支えとなることを目指す佐藤正子弁護士。現在、大阪等と滋賀を行き来しながら、刑事事件や離婚問題、高齢者のケアに注力し、依頼者の笑顔を取り戻すためのサポートを提供している。そんな佐藤弁護士に話を伺った。
弁護士を志したきっかけ
父が自営業の一級建築士で、人々の生活に直接貢献する姿に影響を受けました。また、小学4年生の頃に図書館で読んだ本がきっかけで、刑事事件でえん罪被害を受けた人々などの権利を守る仕事に興味を持ちました。
性格的にも友人に助言したい気持ちになることが多く、人のために働きたいという気持ちが強まり、弁護士を目指すことにしました。
弁護士としてのキャリア
2004年4月から司法修習に入り、企業法務中心の事務所で研修を受けました。そこで、自分は個人のお客様の仕事をしたいという希望を固め、2005年に弁護士登録をし、個人の刑事事件を多く扱う、秋田真志法律事務所(現、弁護士法人 後藤・しんゆう法律事務所)で2010年2月まで働きました。
そこでは多くの刑事事件(裁判員裁判も多数)や個人の民事・家事事件を担当し、人間性や生活に密着した仕事の面白さを実感しました。
その後、結婚を機に滋賀県に移り、より柔軟な働き方を求めて現在の事務所に至ります。滋賀では(全国的に見れば多い方ですが)4分の1くらいしか女性弁護士がおらず、地域のニーズに応える形で家事や後見なども含めて仕事を続けてきました。
今の強み・注力している分野
刑事事件と離婚・相続問題に力を入れています。特に刑事事件では、単に執行猶予になったり、無罪を取ったりするだけでなく、その人の病気を治すために医療機関へつなげたり、生活習慣を変えるために自助グループにつなげたりなど、根本的な解決を目指しています。例えば、薬物事件では再犯防止が難しく、その人の家族環境や心理状態まで踏み込んで支援することもあります。
離婚問題でも、なぜその人と結婚したのかを聞くことから始め、クライアントさんご本人や相手方の考え方や生活を理解することで、そのときどきでより良い解決策を見出すよう心がけています。最終的にもできるだけ早く解決し、クライアントの笑顔を取り戻すことを目標にしています。
その分野に注力している理由
人間性のすべてが現れる場面だと感じるからです。特に刑事事件は、その人の性格や生活に密着せざるを得ず、再犯防止のためには根本的な解決が必要なことが多いと考えてきました。これは自分のライフワークだと思っています。
また、問題解決型の性格な私には、この分野が合っていると感じています。具体的な解決策を提案することが得意です。
そして、これらの分野は社会的にも重要だと考えています。犯罪者の更生や家族の問題解決、高齢者のケアは、個人の問題だけでなく、社会全体の問題を反映しています。そういった意味でもやりがいを感じています。
先生が取り組んでいるIT化、DXを教えてください
(ご本人の希望にできるだけ添いますが)Zoomでの打ち合わせも多く利用しています。
どこかのタイミングでは必ず一度は直接お会いするようにはしていますが、急いだ方がよいと思ううち合わせはすぐには対面での打ち合わせが難しいこともあるので、オンラインでの対応は重要です。
また、タスク管理アプリ「Asana」を使って事務局とタスクを共有しています。仕事のデータは基本的にGoogleドライブに保存し、どこからでも仕事ができるようにしています。これは、家庭と仕事の両立や、大阪と滋賀を行き来する生活スタイルにも対応しています。
特に大量の書類を扱う際にOCR機能でキーワード検索するのが便利です。例えば、100ページ、200ページという大量の証拠書類の中から必要な情報を素早く見つけ出すことができます。
今後の取り組み・売り出していきたいサービス
高齢者のケアや後見に関するサービスを充実させたいと考えています。人々の寿命が延びている中で、この分野のニーズは今後さらに高まると予想しています。制度も少しずつ変わりそうなので、それをキャッチアップしながら、皆さんにより満足いただけるようなサービスを提供したいです。
また、精神社会福祉士、公認心理師やケアマネージャーなど他の専門家とも連携して、総合的なサポートを目指しています。例えば、医療、介護、法律の面から高齢者の生活を支える体制を作りたいと思っています。
そして、これらのサービスをより多くの人に知ってもらうために、SNSなどを活用した情報発信にも力を入れていきたいと思います。弁護士の日常や仕事の内容を発信することで、弁護士をより身近に感じてもらえればと思います。
記事を読んでいる方へひとこと
相談者の皆さんには、できるだけ正直に、隠さずお話しいただきたいと思います。弁護士は依頼者の希望に寄り添うためにいると私は考えています。最終的にどうしたいのかを決めるのは相談者さんですが、そのために必要な説明や提案をするためにできるだけのことをさせていただきます。
また、弁護士は敷居が高いと感じる方もいらっしゃるかもしれません。でも、少なくとも私にも多くの方と同じように家庭や職場があり。子育てをしながら仕事をしたり、家事と仕事の両立に悩んだりと、ありふれた日常を送っています。気軽に相談してください。
今後も皆さんの笑顔を取り戻すお手伝いをさせていただきたいと思っています。
弁護士情報
弁護士名:佐藤 正子(さとう まさこ)
所属弁護士会:滋賀弁護士会所属
事務所名:羽座岡法律事務所
事務所住所:〒520-0043 滋賀県大津市中央1丁目5−6 ANKYUビル3階
経歴:
1996年 大阪教育大学教育学部附属高等学校天王寺校舎 卒業
2004年 京都大学法学部 卒業
2005年 最高裁判所 司法研修所 修了
2005年 秋田真志法律事務所(大阪弁護士会) 入所
2011年 高島法律事務所 入所
2024年 羽座岡法律事務所 入所
一般財団法人河合隼雄財団監事
日弁連取調べの可視化本部事務局次長
滋賀弁護士会刑事弁護委員長
滋賀弁護士会男女共同参画推進本部委員
滋賀弁護士会高齢者障者支援センター運営委員
Xアカウント:
https://x.com/SATOMasako
Instagramアカウント:
https://www.instagram.com/satomako_kimono
インタビュー取材をさせていただける弁護士の方、募集中
現在カケコムでは、インタビュー取材をさせていただける弁護士の方を募集しております。
取材および掲載についての費用は一切頂戴しておりませんので、ご協力いただける方は以下フォームよりお申し込みください。
お申込みフォーム:https://share.hsforms.com/1xwQjb3-aS1KW8beRkbJo_wdzcl4