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DV・ハラスメントが原因で離婚調停中・離婚裁判中の方によくある悩み

DV・ハラスメントが原因で離婚調停・離婚裁判を行っている人、またはこれから行う人にとってもっとも大きな悩みは「調停や裁判を有利に進めるにはどうしたらいいか」ということでしょう。

ここでは、そのお悩みについてカケコムなりに解説していきます。

調停を有利に進めるには

◆これから離婚調停にのぞむ人

離婚調停で良い結果を残すには、離婚調停で聞かれる事を知っておくことが大切です。前もって離婚調停の内容やよく聞かれる事、質問に対して準備しておくことで、安心して離婚調停に臨むことができます。あまり知られていない、離婚調停について詳しく解説していきます。

離婚調停が始まっても、ほとんどの人は離婚調停の経験がないため「何を聞かれるのか不安」「どう答えればいいのだろう」と心配になりますよね。
離婚調停では、よく聞かれる事があり、よくある質問を前もって知っておけば、回答の準備をしておくことが可能です。
離婚調停が始まる前には、必ずよく聞かれる事を理解し、質問に対する準備をしておきましょう。
本番で緊張してしまっても前もって準備しておくことで、失敗を免れることができるはずです。

そんな、離婚調停でよくある質問内容を見ていきたいと思います。

【離婚調停でよく聞かれること7選】

ではさっそく、離婚調停の質問
内容をご紹介します。

よく聞かれる質問は大きく分けて7つです。

離婚調停で聞かれる事(1):現在の夫婦関係について・生活について

離婚調停では、現在の夫婦関係や結婚生活についてもよく聞かれる事として挙げられます。
夫婦関係については、嘘を言わずに事実を端的に述べた方が良いでしょう。
また、現実的に別居しているのか、同居しているのかについても、答えるようにしてください。
過去に別居したことがあるのなら、それについても答える準備をしておくと良いです。

離婚調停で聞かれる事(2):現在抱える問題点

離婚調停を行う現時点で、夫婦が抱えている問題点についてもよく聞かれる事として挙げられます。
夫婦関係を維持しようとしたときに生じる問題点について、質問に答えられるようにしてください。
離婚を免れようと努力はしたが、こんな問題点があるために困難だった、という内容を伝えることが大切です。

離婚調停で聞かれる事(3):離婚を考えるに至った経緯・離婚に同意しているか

夫婦が離婚を考えるに至った経緯も、離婚調停ではよく聞かれる事です。
感情的・主観的にならずに具体的に説明する必要があります。
感情的になり余計なことを言うと、離婚調停において自分が不利になるかもしれません。
また、離婚を請求される側は、離婚の同意の有無を聞かれることになるでしょう。

離婚調停で聞かれる事(4):婚姻関係継続の可能性はあるか

離婚調停委員も離婚ありきで考えているわけではないので、婚姻関係継続の意思やその可能性については、嘘を言わずに素直に言いましょう。
ここでも調停委員にとって分かりやすい説明が求められます。
質問には具体的に回答できる準備をしておきましょう。

離婚調停で聞かれる事(5):財産分与・親権・養育費・面会交流・慰謝料・年金分割などについて

離婚調停では、財産分与や親権、養育費、面会交流、慰謝料、年金分割などについてもよく聞かれる事です。
ここでは養育費の請求・慰謝料請求・財産分与について聞かれるので、欲しいものについて主張できるようにしてください。
法外な額を請求したりすると心証が悪くなる恐れもあるので、注意しましょう。

離婚調停で聞かれる事(6):離婚後の生活について

離婚後の生活についても、離婚調停ではよく聞かれる事です。
離婚したらどこに住むのか、仕事はどうするのかなど、細かく聞かれる可能性があるので質問の準備をして考えておきましょう。
離婚後の生活をきちんと考えていることが伝われば、本気の気持ちが伝わりやすく、信頼感を高めることに繋がります。

離婚調停で聞かれる事(7):どのようにして知り合ったか・結婚のきっかけ

離婚調停でよく聞かれるのは、夫婦がどのようにして知り合ったのか、出会いや結婚に至るきっかけなどです。
離婚調停では、結婚前や結婚時の楽しかった思い出などは基本的に答える必要はないとされます。
簡単に、出会った場所や元々の関係性、結婚をすることになったきっかけを答えられるようにしておきましょう。

◆いざ離婚調停が始まったら

【離婚調停での答え方のコツ3つ】

離婚調停を行う際には、やってはいけない注意点があります。後から後悔しないためにも、予め準備しておきましょう。

離婚調停でやってはいけないこと(1):離婚調停で嘘をつく

当たり前ですが、離婚調停では嘘を付いてはいけません。
たとえ自分にとって不利な回答であっても、離婚調停で聞かれることに対して嘘の回答をするのは避けましょう。
ただし、嘘がバレたときに調停委員の心証が著しく悪くなり極めて不利になりますが、調停は裁判ではないため、偽証罪の適用はありません。

離婚調停でやってはいけないこと(2):感情的になる

離婚調停で聞かれる事に対して、感情的に答えるのも避ける方が良いでしょう。
感情的になって声を荒らげたりすると心証が悪くなり、同情が得られる可能性は低くなります。
離婚調停で聞かれる事を前もって準備しておき、感情的な回答をしないよう心がけて準備しておくことをおすすめします。

離婚調停でやってはいけないこと(3):無断遅刻・欠席

離婚調停には、無断遅刻や欠席をしてはいけません。
最悪の場合、家事事件手続法51条3項により5万円以下の罰金を課されることがあるので注意しましょう。
離婚調停で聞かれることをせっかく準備していても、遅刻や欠席をしてしまうと台無しです。

万が一の場合には、必ず前もって連絡を入れるようにしてください。

家事事件手続法 第五十一条(事件の関係人の呼出し)
3 前項の事件の関係人が正当な理由なく出頭しないときは、家庭裁判所は、五万円以下の過料に処する。

【意外と大切な身なりについて】

離婚調停、服装は何を着て行けばいいの?
離婚調停に出かける時に向いている服装は、どんなものなのでしょうか。
調停委員に好印象を与えることができる身なりについて考えてみましょう。

離婚調停の服装(1):調停委員は中立の立場とはいっても”人”

たとえば、街中で背広をきっちり着こなしたサラリーマン風の紳士から声を掛けられた時と、清潔感が欠けた身なりの人から声を掛けられた時、信用できると感じるのはどちらですか?
前者と答える人が多いのではないでしょうか。
調停委員といえども人ですので、無意識的に服装からその人の印象を受けることがあるでしょう。
好みの服装だからといって調停委員がひいきするようなことはありませんが、最低限の清潔感があるに越したことはありません。

離婚調停の服装(2):襟付きシャツなど清潔感のある服装 

離婚調停に出かける時の服装は、襟付きシャツ選ぶのが無難です。
スーツでもいいですし、アイロンがかけられた白いシャツや、華美になりすぎないスカートやズボンなど、清潔感のある服装が良いでしょう。
ヨレヨレのTシャツにサンダル履きなど、あまりにもラフな服装は避けたいものですね。

離婚調停の服装(3):高級ブランド品は控える

服装はスーツで良いといっても高級ブランド品ばかりで身を固めている人は、金銭問題の話し合いの時に誤解を生みやすくなる可能性があります。
高級ブランド品は派手な生活や浪費を連想させてしまう危険性があるからです。
誰から見ても、しっかりとして誠実な人という印象を調停委員に与えることができる服装が好ましいでしょう。

離婚調停の服装(4):落ち着いた髪型

服装と共に、身なりでは髪色や髪型も重要なポイントとなることもあります。
金髪などの派手な髪色は、調停委員に対して軽薄な印象を与えてしまうかもしれません。
また、男性の場合はボサボサに髪を伸ばしているなら、短髪にし、整えた方が印象が良いでしょう。
髪色だけでなく、あまりにも服装や身なりに気を使わないのもだらしない、仕事や家事育児をきちんとしていないと誤解されそうです。
このような悪印象を与える服装や身なりについては、特に子供の親権問題では不利になることもあるかもしれません。

離婚調停の服装(5):化粧は薄め

女性であれば服装だけでなく、化粧についても気をつける必要があります。
派手なメイクは服装・髪色や髪型と同じく、仕事や家事育児をきちんとしていない人かもと印象づけてしまう危険があります。
調停委員が全て服装や髪型でそんな判断をするといっているのではなく、そういう可能性があるということです。
離婚調停に行く時の身なりや服装には気をつけるに越したことはありません。

離婚調停の服装(6):男性は髭を整えておく

男性の場合、髭は剃るか、清潔に見えるよう短く整えておくのが良いでしょう。
無精髭で参加してしまうと、調停委員の心証を悪くしかねません。

【身なり以外で気を付ける事】

もちろん離婚調停は服装や身なりに気をつければ良いというものではありません。それ以外にも気をつけたいこともご紹介します。

離婚調停の服装以外で気をつけること(1):何を伝えたいのかはっきりさせる

離婚調停で話をするというだけで緊張してしまいうまく自分の言いたいことが言えない人もいます。
そのために、自分がこれだけは譲れないという点や、浮気や暴力があった日付、期間など具体的な数字などをメモや陳述書にして持参していくと話しやすくなります。
メモは箇条書きでも構いません。自分が分かりやすいものを作成しましょう。

離婚調停の服装以外で気をつけること(2):遅刻・欠席はしないようにする

先述した通り、遅刻欠席はご法度です。
離婚調停だけでなく家庭裁判所では1日に何組も調停が行われます。
1組の調停時間スケジュールが決まっており、遅刻・欠席することは他の人に迷惑をかける行為として調停委員の印象も悪くなってしまいます。
やむを得ず遅刻・欠席してしまいそうな場合にも、しっかりと余裕をもって事前連絡をすることを忘れないでください。

離婚調停の服装以外で気をつけること(3):証拠等があるなら事前にそろえておく

もし相手の不倫やDV等の証拠があるなら、話を有利に進めるためにも証拠等を事前にそろえておき、調停でその話になった際に提出できるようにしておきましょう。
有効な証拠の有無等で慰謝料が請求できるかや、いくら請求できるのかが変わってきますので、証拠は非常に重要です。
どのような証拠があると話し合いが有利に進みやすいのかや、証拠の作り方等が分からない場合は、専門家である弁護士に相談するのがおすすめです。
弁護士に相談・依頼することで、証拠をそろえるためのサポートを行ってくれたり、場合によっては直接相手と交渉してくれたりするので、あなたが希望している離婚条件が通りやすくなるかもしれません。
初回の相談を無料で受け付けている弁護士もいますので、お気軽にご相談ください。

離婚調停の服装以外で気をつけること(4):付添人が入れるのは待合室まで

調停室に入れるのは、原則当事者と代理人弁護士のみです。
付添人がいる場合、その付添人が入れるのは控室までとなります。
例えば母親に付き添いに来てもらい、子供も連れて行った場合、控室で子供の面倒を母親に見ていてもらうということは可能です。

【弁護士がいれば調停を有利に進めることができる?】

調停には弁護士は必要ないと思われる人もいるかも知れませんが、本当に必要ないのでしょうか?
離婚調停と弁護士の関係について最後にお話したいと思います。

①調停のとき、弁護士は何をしてくれるの?

離婚調停は、夫婦で一緒に話すのではなく、交互にそれぞれ一人ずつ調停委員と話をすることになります。
話が得意ではない人は、見ず知らずの調停委員と話すだけでも緊張してしまうでしょう。
緊張から伝えなくてはいけないことを言い忘れてしまうかもしれませんが、弁護士がいてくれれば安心して話せるということもありますね。
離婚調停の上手な話の運び方をレクチャーしてもらうこともできます。

離婚調停に向かう時の服装についても、弁護士に「この服装はどうですか?」と第三者的な意見を聞くこともできます。

②調停で弁護士に依頼するメリットとは? 

弁護士は離婚調停に同席することが認められています。
弁護士に依頼することで、真剣に離婚問題を考えているということを調停委員にアピールすることもできます。
自分がうまく主張できないときに、代理人として意見を主張してもらうこともできます。
同席してもらわな意場合でも、離婚調停について相談して、どういう話をしたらいいのかなどアドバイスをもらうこともできるでしょう。

また、後に離婚裁判に発展した場合に、引き続き依頼することで、スムーズに手続きを進めることができます。
弁護士に依頼することは、1人で離婚調停を進めるよりも、たくさんのメリットがあるのです。
離婚調停を有利に進めたい場合は弁護士に相談することに越したことはないでしょう。

最後に離婚裁判について

離婚裁判の流れはどんなものなのでしょうか。

離婚裁判とは簡単に言うと、離婚をしたい人と絶対に認めない人が話し合いで決着をつけることができず、協議離婚が失敗に終わって、調停離婚でもどうにもならなくなり、たどり着いてしまった離婚における最後の手段です。

最後まで絶対に離婚をしたいと考えている人と、離婚を絶対にしたくないという人の意見がかみ合わなかった場合にたどり着くところと思ってください。日本では9割が話し合いで解決する協議離婚で終わっており、残りの10%のうち、9%が調停離婚で1%が裁判離婚となっているようです。このように、非常に離婚裁判は珍しいものなのです。

現在、既に離婚裁判中で、弁護士に相談していない人は稀だと思いまう。
それでも尚、現状に悩みを抱えているようであれば、セカンドオピニオンとして別の弁護士に話を聞いてもらうのもいいかもしれません。

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