「依頼者の心に寄り添い、率直な思いを引き出せる弁護士を目指して」松岡 諒弁護士/弁護士法人フラクタル法律事務所
学生時代の経験から、紛争に巻き込まれた時に冷静に言語化やアドバイスをしてくれる人の重要性を感じたという松岡先生。弁護士になろうと思うきっかけとなった学生時代のエピソードや、フラクタル法律事務所に入所を決めた理由など、さまざまなお話を伺いました。

弁護士を志した理由とこれまでについて
弁護士を志したきっかけを教えてください。
明確にこれというよりは 小さな理由が積み重なった結果、たどり着いたみたいなところが多いですね。
真面目に高校に入学したものの、 理数系が得意ではなく、文系に進むことを決めました。
ただ私の中で文系の職業は、父親が営業マンだった影響もあって、パッと思いつくのが営業職でした。 当時の私は、営業マンというのは、極端に言えば自宅にピンポンして物やサービスを売る仕事というイメージが強く、それが自分にできるとは思えませんでした。
そのため、専門的な資格を生かせる仕事に就きたいと漠然とイメージしていたいたところがありました。
当時、私の好きな科目は日本史で、物語や物事を覚えたり、それを人に話したりするのが得意でした。当時は、司法試験はひたすら六法全書を覚えるみたいなイメージを持っていたので、もしかしたら自分に向いているかもしれないと思いました。
ちょうどロースクール制度が宣伝され始めた頃でもあったので、ロースクール進学を視野にまずは法学部に進学して、もしうまくいかなければ普通に就職しようと考えていました。
その他にエピソードがあれば教えてください。
やっぱりこの道で自分は行くんだというモチベーションの一つとなったエピソードがあります。
高校の時のスポーツ祭が終わって数日経ってから、スポーツ祭で試合をした相手チームの同級生が「お前とぶつかって怪我をして大会に出れなくなった。」と言ってすごく怒っていることを人づてに聞きました。私は心当たりがなかったので驚いてしまい、どう対応すべきか分かりませんでした。
その後先生を交えて相手の同級生と私で話し合いの機会がありましたが、相手の怒りは凄まじいものでした。私は覚えていないことに対してすぐに謝ることができず、正直に伝えたところ、相手が「反省していないだろう」と余計に怒らせる結果となってしまいました。
当時の私は、その同級生が怪我をして大会に出られなくなった悔しさと無念さに痛いほど共感できるはずなのに、身に覚えがないことを謝るべきなのかという葛藤があり、なかなか言葉が出てこず、混乱して頭が真っ白になりました。最終的には、話し合いがこじれてしまった経緯を含め、私が相手に誠意を伝えられなかったことに対して謝罪し、何とかその場を収めることができました。当時の私は混乱のあまり泣いてしまったこともあり、強く記憶に残っているエピソードです。
大学の法学部に入って現場の弁護士のお話しを聞く機会を重ねる中で、この時のエピソードを思い出しました。加害者被害者ということではなくて、紛争に巻き込まれた時、人は混乱して感情が高ぶり、涙を流すこともあります。そんな時に白黒つける以外の解決策もあることや冷静に言語化し相手への伝え方をアドバイスしてくれるアドバイザーというのはやっぱり必要だと感じました。
「フラクタル法律事務所」に入られたのはどういった理由だったのでしょうか?
大規模で企業訪問に注力している事務所よりも、身近な人の相談を受けて役に立ちたいと思っていたので、個人のお客さんを相手にする事務所がを希望していました。
当時はこの分野をやりたいというのはまだなくて、まずはさまざまな事務所の説明会に参加していました。
「フラクタル法律事務所」の説明会へ参加した際、代表との面接の中で代表が大事にしてることというのが、「法律問題を解決するのも当然大事だけれども、最終的には人の心を救うことが大事」と言っていて、私が目指すべき弁護士像だと思いました。また、弁護士としての能力ではなくて人間としての魅力を探してくれる、人に興味を持って話を聞いてくれると感じて、ここで働きたいと思い入所を決めました。
現在の業務について
現在注力している分野や強みを教えてください。
現在、注力している分野は医療と家事事件の2本柱になります。医療事件は医療機関側のみですが当事務所が東京、横浜、千葉の獣医師会の顧問をしているため人間の医療事件だけでなく獣医療事件も多く取り扱っています。首都圏の方からのご相談が多いですが、北海道から沖縄まで全国からご相談をいただいています。
今後の目標など
今後の目標などを教えてください。
今後の目標として、サッカーが好きなのでFIFAの代理人資格を取って選手の代理人ができるようになりたいです。 昨年、ドバイで開催された世界中の法曹が集まるサッカー大会に日本チームの一員として参加したのですが、世界中のサッカーを愛する弁護士に出会って、趣味が仕事につながるような生き方は理想だなと思っています。
また、事務所での活動を活かすという面では、近いうちに共同親権制度が始まるでしょうから、家事事件が複雑になるだろうと予想しています。そこで強みを出せる弁護士でいたいですね。
さらに、養育費を決めたけどもらえていない、そもそも決めていないといった養育費の未払い問題の手助けをする仕事を増やしていきたいです。
ここをもっと訴求したい、アピールしていきたいというようなポイントがあれば教えてください。
さまざまな人に出会いたいです。当事務所は医療業界との繋がりが強いため、医療従事者の方や、その関連で経営者の方々とお会いする機会が多いです。しかし、専門分野がある事務所だと、どうしても出会う方々の属性も偏ってしまうところがあります。男女問題や家事事件はどのような職業や属性の方にも関係してくる問題なので、今後はこれまで出会ったことのない職業や属性の方にもお会いしていきたいです。
記事を読んでいる方へひとことお願いします。
法律事務所に来ると、「これは言ってはいけないかな」、「これを言うと怒られちゃうかな」と思う方もいらっしゃるかもしれません。実際そういうことはなくて、当事務所は望みを率直に伝えていただける、根っこで思ってることを「別にそれいいじゃん」と言ってあげられることも弁護士の大切な役割だと思っています。
私もそういった思いを引き出せるようになりたいですし、「思っていることをそのまま言っていいんだよ」というのは伝えていきます。
自分に正直でいることが、解決への道筋を見つけるために重要です。悩んでいることがあれば、遠慮せずに話していただきたいですね。
弁護士情報
弁護士名:松岡 諒
所属弁護士会:第一東京弁護士会
事務所名:弁護士法人フラクタル法律事務所
事務所URL:https://www.fractal-law.net/
事務所住所:〒107-0062 東京都港区南青山6-7-2 VORT南青山Ⅰ-7階
【略歴】
2016年3月 明治大学法学部卒業
2018年3月 中央大学法科大学院終了
2019年9月 司法試験合格
2021年1月~ 弁護士法人フラクタル法律事務所勤務
2023年1月~ 日本プロ野球選手会公認選手代理人
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