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400件以上の刑事弁護を経験し、2件の無罪も獲得。長年の弁護士経験をもとに企業法務から身近なトラブルまで幅広く対応/阿野寛之弁護士(阿野法律事務所)

大学在学中に司法試験に合格し、約25年にわたり北九州市内で弁護士として活動。刑事事件の取り扱いは400件を超え、2件の無罪獲得実績もあるそうです。2024年に阿野法律事務所を開設し、刑事事件だけでなく、債権回収、クレーム対応、人事労務などの企業法務、離婚、相続、交通事故といった身近なトラブルまで幅広く取り扱われています。

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弁護士を目指した理由とこれまでについて

これまでの経歴について教えてください。

出身は山口県で、京都大学法学部に進学して司法試験に合格しました。
2000年に弁護士になってからは、まず北九州市内の法律事務所に就職し、2004年に北九州市内で3つの事務所が合同して「大手町法律事務所」を立ち上げる際、パートナー(共同経営者)として加わりました。
そして2024年10月、同じく北九州市内に「阿野法律事務所」を独立開業して現在にいたります。

弁護士になろうと思ったきっかけを教えてください。

記憶する限り、弁護士という仕事を意識したのは中学卒業前です。
卒業文集に将来の夢を書くことになったのですが、当時から勉強は割と得意だったので、「日本で一番難しい資格はなんだろう」と考えて、弁護士と書きました。
当時は「法廷にいる人」くらいのイメージで、仕事内容は全く分かってませんでしたが…。
そして高校3年で本格的に進路を決めるとき、「弁護士になろう」と決意し法学部に進学しました。
大学に入ってからは、すぐ本格的に勉強を始めたわけではなく、大学生活も満喫しました。
そしていよいよ就活するか司法試験に向けて勉強するか決める大学3年の秋に覚悟を決め、本格的に勉強を始めました。
当時は合格までに10年かかることも珍しくない時代ですが、幸い私は大学4年のときに合格できました。
 

弁護士になってから、まず北九州の事務所に就職されたのはどういった経緯だったのでしょうか。

司法試験合格後に司法修習という研修があるのですが、その配属先が北九州だったんです。
何ヶ月か法律事務所でも研修を受けるのですが、その研修先にそのまま就職させていただきました。「何も考えていなかったのでは?」と言われれば、そうなんでしょうね。

どんな弁護士になりたいと思っていましたか。

私は学生のころから刑法や刑事訴訟法といった刑事系が好きで、刑事弁護をやりたいと思っていました。
北九州は当時から刑事事件が多かったですし、1年目の若手にもどんどん国選の重たい事件が回ってきていましたからね。
就職先の事務所では「好きな事件に取り組んで良い」と言っていただけたので、弁護士1年目から刑事事件はたくさんやりました。

2004年に事務所を開設されたのは、どういった経緯だったのでしょうか。

知り合いの弁護士が事務所を立ち上げる際、刑事弁護に強い弁護士を探していると言われ、誘われました。
私もそろそろ独立かなと思っていた時期だったので、合流することにしました。弁護士6名で事務所を開設し、今では10名を超える弁護士が所属しています。

それから20年所属されて、2024年に独立されたのですね。

そうなんです。中小企業の顧問弁護士も務めているので、社長さんから相談を受けることも多いです。
ところが私は、事務所のパートナーという立場ではあったものの、事務所の経営面にはあまりタッチしていなかったんですね。
それで数年前から「経営をしたことのない自分が、経営をしている社長さんの相談に乗れるのか」という思いが強くなり、もうすぐ50歳になるタイミングでしたが「自分で事務所を経営してみよう」と思い切って独立しました。

現在の業務について

注力している分野を教えてください。

民事・刑事問わず幅広く取り扱っていますが、その中でも刑事事件、債権回収、企業法務には特に力を入れてきています。
刑事事件については、すでに400件以上経験があります。
否認事件も多数経験してきましたし、99.9%が有罪になると言われる日本の刑事裁判で2件の無罪を獲得した実績もあります。
以前は国選弁護も多数取り扱い、多い時で同時に15名の刑事弁護をこなしていました。
近年は、会務などで知り合った他の弁護士さんから、私選弁護のご紹介をいただくことも多いですね。
債権回収については、BtoC(企業の個人に対する債権回収)の案件を数百件ほど担当する機会があり、訴訟はもちろん、給料や自動車の差押え、財産開示手続などの執行手続も一通りやり尽くしました。
財産開示は件数ベースで100件以上の申立実績があり、約半数の事件で全額回収できました。財産開示期日に来なかった人の刑事告発も含め、豊富な経験があります。
企業法務については、医療機関や建設会社の顧問弁護士をしており、クレーム対応、人事労務、契約関係など様々な案件に対応しています。

刑事事件のやりがいは、どういったところでしょうか?

一つは証人尋問です。準備は大変ですが、準備した分だけきちんと成果が得られますし、証人に言わせたいことを言わせるのにどういう質問をするか、「こう言わせた上で次はこう聞く」というふうに考える作業は、将棋をしているみたいでとても楽しく、やりがいもあります。
また、身体拘束されている被疑者・被告人から様々な要望があるのですが、対応できること・できないことをきちんと説明して、対応できることにはしっかり対応していくことにもやりがいを感じます。

弁護士として、どういったことを大切にされていますか?

依頼者さんのご要望にできるだけ寄り添うことを大切にしています。「自己決定権の尊重」ですね。
ご要望の中には、法律上できないことや難しいことは当然あります。
違法な依頼は受けられませんが、どうすれば依頼者さんの要望を適法・正当な形で実現できるか、自分の頭でしっかり考えます。そして、できるだけチャレンジしてみます。案外、そこから突破口が開けることがあるんですよね。

先生の強みや事務所の特徴を教えてください。

約25年という長年のキャリアに基づいて見通しを立て、解決方法を提案し、それを実現していけるところは大きな強みです。
特に刑事弁護については、いろんな手続の局面ごとに取りうる手段の「引き出し」が、平均的な弁護士と比べてもかなり豊富だと思います。
また、フットワークもかなり軽いほうだと思います。刑事弁護はご相談・ご依頼があれば、原則、即日接見に行きます。また、現場を見に行ったり、話を聞きに行ったりといった労は惜しみません。
 

先生が取り組んでいるIT化について教えてください。

スタッフとの連絡はChatworkを使っています。過去のやり取りも一目で分かるので大変便利です。事件記録は原則データ化してDropboxに保存しています。これらのツールは依頼者さんとの情報共有にも使えますよね。紙の記録はできたらなくしたいのですが、一覧性も捨てがたいので、悩ましいです。

今後の目標など

今後の目標などを教えてください。

最近独立したばかりですが、まず最初の5年で足場を固め、その後10年でさらに飛躍していきたいと思います。
事務所をとにかく大きくしたいというわけではありませんが、後進を育てることにも関心はあります。
近い将来、取調べへの弁護人の立会いも実現するでしょう。法律も弁護技術も変わっていきますので、できるだけ長く最前線で闘えるように、絶えず努力していきたいと思います。
 

相談を考えている方へ一言お願いします。

相談が早ければ早いほど、有効な手が打てますし、ダメージが少なくて済む場合も多いです。
たとえば「警察に呼ばれて調書を取られてしまった」とか「明日勾留満期なんです」という状況では、どうしても打てる手は限られてきます。
もちろん突発的に起こる問題は仕方ありませんが、そうでなければ先延ばしにせず、できるだけ早く相談することをお勧めいたします。
当事務所では、個人・法人問わず、民事・刑事に関するご相談をお受けしておりますので、お気軽にご連絡ください。
 

弁護士情報

弁護士名:阿野 寛之(登録番号27230)
所属弁護士会:福岡県弁護士会北九州部会
事務所名:阿野法律事務所
事務所HP:https://ano-lawyer.com/
事務所住所:福岡県北九州市小倉北区室町2丁目11-19-202

経歴:
山口県出身
1998年 京都大学法学部卒業
2000年 弁護士登録(司法修習52期)
2004年 大手町法律事務所設立に参画
2024年10月 阿野法律事務所を開設

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