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弁護士費用とは?種類や相場、払えない場合の対応は?

【この記事の法律監修】  
松本 理平弁護士(第一東京弁護士会) 
青山北町法律事務所

「弁護士に相談したいけど、費用がどのくらいかかるのか不安…」
「万が一、弁護士費用を払えない場合はどうすれば良いの?」

そんな悩みを抱えていませんか?

弁護士費用はわかりにくく、依頼をためらってしまうこともありますよね。でも、弁護士に依頼し対応することで、トラブルをよりスムーズに解決できるかもしれません。

この記事では、弁護士費用の内訳や各分野ごとの相場、万が一費用を支払えない場合の対応策などについて丁寧に解説します。安心して弁護士に相談できるためにぜひチェックしてみてください。

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弁護士費用とは?基本的な費用と内訳を解説

弁護士に依頼する際には、どのような費用が発生するのでしょうか。弁護士費用は、単に支払いとして捉えるだけでなく、内訳を知ることで適正な費用なのかを判断しやすくなります。

費用には、相談を受けるための相談料、事件を開始するための着手金、そして成功報酬として支払われる報酬金などが含まれます。また、事件の進行中には交通費や裁判費用などの実費が発生することもあります。

ここからは、これらの弁護士費用の基本的な内訳について詳しく解説しましょう。

弁護士費用の内訳:相談料とは?

相談料は弁護士に問題や事件について初めて相談する際に発生する費用です。弁護士が事案の内容を把握し、今後の対応を検討するための時間に対して支払われます。最近では、決済方法が多様になっていることもあり、相談時に現金清算のところもあれば、事前に振り込みやオンライン決済にて支払いのところもあるので、事務所に事前の確認をしましょう。なお、事前決済の事務所は直前のキャンセルの場合に返金ができないところもあります。。

相談料の相場は、一般的に30分あたり5,000円〜1万円程度ですが、弁護士や法律事務所によって異なる場合もあります。初回相談が無料で提供されるケースも多く、法律事務所のホームページなどで確認すると良いでしょう。もちろん、相談前に電話で確認することも可能です。

弁護士費用の内訳:着手金とは?

着手金は弁護士が依頼を正式に受け、事件の処理を開始する際に支払われる費用です。着手金は、弁護士が依頼内容について相手方と交渉する、書面を作成する、必要事項を調査するなどの作業に対する報酬の前払いになります。
そのため、基本的には一括での支払いとなりますが、分割についても応じてくれる事務所もありますので、それは事前に事務所と協議をすることになります。

着手金の額は事件の内容や難易度に応じて異なり、案件の進行の有無にかかわらず発生します。
なお、着手金は、弁護士の事件のための作業に対する対価なので、成功の可否に関わらず返金されないことが一般的です。

よく、完全成功報酬というような広告などがありますが、その場合には着手金の分が成功報酬に乗っかり成功報酬の割合が高くなっています。事案としても、証拠が固い事件や作業自体が少ない事件についてのみ対応している事務所が多く、不貞慰謝料請求や過払金請求、投資詐欺などの類型以外の事案で完全成功報酬として対応してくれる事務所はほとんどありません。

着手金の相場は30万円〜80万円程度ですが、依頼内容により変動します。事前に金額を確認し、依頼する際には詳細な費用説明を受けけましょう。
 法テラスを利用する場合には、費用について安くなったり分割の回数を通常より多くにすることもできますが、法テラスを利用できない事務所も多いので、法テラスを利用をしたい場合には一番最初の相談開始時に必ず確認するようにしましょう。

弁護士費用の内訳:報酬金とは?

報酬金は成功報酬と言うこともあり、依頼した事件が成功に終わった場合、つまり弁護士が成果を上げた際に支払われる費用です。たとえば、勝訴したり、交渉で有利な和解が成立したりした際に支払う費用です。

報酬金は成果の金額や内容に応じて決定され、一般的には成功報酬の一部を依頼者が支払います。たとえば、慰謝料などを勝ち取るような経済的な利益が発生した場合、その金額に応じて10%〜20%の報酬金が設定されることが多いです。

契約時など案件の着手前に、報酬金の有無・具体的な金額設定などについて明確に説明を受けましょう。

弁護士費用の内訳:実費や手数料などその他にかかる費用

弁護士費用には実費や手数料といった、案件の進行に伴って発生する費用も含まれます。依頼時に一定の金額を預けることが多く、解決時に精算します。

たとえば、裁判所に提出する書類に必要な印紙代や、裁判所とのやり取りに使用する郵便切手代がこれに該当します。また、証拠書類の記録謄写費用や、事件によっては保証金や鑑定料も発生することがあります。さらに、弁護士が出張する場合には、交通費や宿泊費、日当も別途請求されることがあります。

具体的な金額や、発生する条件などについては、契約時など案件の着手前に明確に説明を受けておきましょう。

依頼内容よって異なる弁護士費用の相場

弁護士費用は依頼する分野によって大きく異なります。離婚・遺産相続・労働問題・債務整理など、法律トラブルの種類ごとに発生する手続きや必要な対応が異なるためです。また、同じ分野・種類でも事案の難易度や複雑さによって費用が増減します。
ただし、基本的にはどの事案も着手金成功報酬も含めて、最低でも100万円前後はかかると考えたほうがいいと思います。

ここからは、一般的な弁護士費用の相場について各分野ごとに紹介しましょう。相談する時にどれくらいの費用がかかるかの目安にしてください。ただし、引用・参考にした日弁連のガイドラインは2008年時点のものです。実際の金額が下記と異なることも多いので、あくまで参考として下さい。詳細の費用については、必ず依頼する際に弁護士・事務所に確認してください。

離婚に関する弁護士費用の相場

離婚に関する相談は、離婚調停・調停不調後の訴訟・訴訟から受任で相場が異なります。一例として次の事例の弁護士費用相場を紹介します。

【事例】

  • 夫の暴力が原因で離婚したい女性が、慰謝料として200万円を請求したい
  • 3歳の子どもが1人いて、自分が引き取りたい
  • 離婚が成立し、慰謝料200万円の支払いを受けた
  • また子どもの親権も認められ、養育費として毎月3万円の支払いを受けることに合意できた

【弁護士費用相場】

  • 離婚調停の相場
    ・着手金
     ・45%の弁護士・事務所が20万円
     ・42%の弁護士・事務所が30万円
    ・報酬金
     ・40%の弁護士・事務所が30万円
     ・30%の弁護士・事務所が20万円
  • 調停不調で訴訟
    ・着手金
     ・43%の弁護士・事務所が10万円
     ・26%の弁護士・事務所が0円
    ・報酬金
     ・36%の弁護士・事務所が30万円
     ・20%の弁護士・事務所が20万円
  • 訴訟から受任
    ・着手金
     ・53%の弁護士・事務所が30万円
     ・26%の弁護士・事務所が20万円
    ・報酬金
     ・37%の弁護士・事務所が30万円
     ・20%の弁護士・事務所が20万円

※あくまで2008年の日弁連による
引用:日弁連「市民のための弁護士報酬ガイド」
参考:日弁連「市民のための弁護士報酬の目安」

遺産相続に関する弁護士費用の相場

遺産相続の形はさまざまですし、遺産の規模に大小ありますが、次の事例に基づき遺産分割請求の弁護士費用相場を紹介します。

【事例】

  • 夫が自宅・山林・株券・預金など総額1億円の遺産を残して亡くなった
  • 相続人は妻と子ども2人の合計3人で、遺言書はなかった
  • 遺産の範囲に争いはなかったため、妻が遺産分割の調停申立をした
  • 調停の結果、妻が法定相続分に従った5000万円相当の遺産を取得し、納得できる形で解決した。

【弁護士費用相場】

  • 着手金
    ・41%の弁護士・事務所が50万円
    ・31%の弁護士・事務所が30万円
  • 報酬金
    ・31%の弁護士・事務所が100万円
    ・15%の弁護士・事務所が180万円

※あくまで2008年の日弁連による
引用:日弁連「市民のための弁護士報酬ガイド」
参考:日弁連「市民のための弁護士報酬の目安」

債権回収に関する弁護士費用の相場

債権回収といっても対象となる金額や、元々の契約が異なりますが、一例として次の事例の弁護士費用相場を紹介しましょう。

【事例】

  • 知人に300万円を貸したが、期限到来後も返済が無く以下の対応を行った
  1. 弁護士名で内容証明郵便を送付
  2. 訴訟を提起
  3. 全面勝訴し300万円を回収(任意)

【弁護士費用相場】

  • 手数料
    ・42%の弁護士・事務所が3万円
    ・17%の弁護士・事務所が2万円
  • 着手金
    ・44%の弁護士・事務所が20万円
    ・26%の弁護士・事務所が15万円
  • 報酬金
    ・50%の弁護士・事務所が30万円
    ・19%の弁護士・事務所が20万円

※あくまで2008年の日弁連による
引用:日弁連「市民のための弁護士報酬ガイド」
参考:日弁連「市民のための弁護士報酬の目安」

労働問題に関する弁護士費用の相場

一例として解雇に関する次の事例に基づき、弁護士費用相場を紹介します。

【事例】

  • 10年間勤務していた会社から懲戒解雇を受けた
  • 毎月の給与は30万円
  • 懲戒解雇の無効を理由に地位保全の仮処分を申請
  • その後、会社と和解し職場復帰を果した

【弁護士費用相場】

  • 着手金
    ・45%の弁護士・事務所が20万円
    ・31%の弁護士・事務所が30万円
  • 報酬金
    ・36%の弁護士・事務所が30万円
    ・31%の弁護士・事務所が50万円

なお、労働審判の手続きになると、これより低い費用になる傾向があります。

※あくまで2008年の日弁連による
引用:日弁連「市民のための弁護士報酬ガイド」
参考:日弁連「市民のための弁護士報酬の目安」

債務整理に関する弁護士費用の相場

債務整理としては、任意整理・個人再生・自己破産などさまざまな方法が考えられます。ここでは、債務整理の一環として過払い金請求を例にとって、弁護士費用相場を紹介します。

【事例】

  • 長期間の返済実績があり200万円の過払い金があることがわかった
  • 示談ができなかったので、裁判を提起
  • 全面勝訴して全額回収ができた

【弁護士費用相場】

  • 着手金
    ・37%の弁護士・事務所が20万円
    ・34%の弁護士・事務所が10万円
  • 報酬金
    ・35%の弁護士・事務所が40万円
    ・26%の弁護士・事務所が20万円

※あくまで2008年の日弁連による
引用:日弁連「市民のための弁護士報酬ガイド」
参考:日弁連「市民のための弁護士報酬の目安」

交通事故に関する弁護士費用の相場

交通事故で弁護士を依頼するパターンもさまざまです。ここでは、次の事例で弁護士費用相場を紹介しましょう。

【事例】

  • 交通事故で傷を負ってしまった
  • 被害者から依頼を受けた弁護士の判断では損害賠償額「1000万円程度」が妥当
  • 一方で、保険会社からの提示額は500万円
  • 和解できなかったので訴訟を提起した
  • 結果、1000万円の勝訴判決を得て、任意に全額回収できた

【弁護士費用相場】

  • 着手金
    ・49%の弁護士・事務所が30万円
    ・20%の弁護士・事務所が20万円
  • 報酬金
    ・35%の弁護士・事務所が50万円
    ・18%の弁護士・事務所が70万円

※あくまで2008日年の弁連による
引用:日弁連「市民のための弁護士報酬ガイド」
参考:日弁連「市民のための弁護士報酬の目安」

犯罪刑事事件に関する弁護士費用の相場

ここでは、あなたの子供が傷害事件を起こした事例をもとに、弁護士費用相場を紹介しましょう。

【事例】

  • 子どもが傷害事件を起こし、少年鑑別所に収容された
  • 弁護士に少年事件の付添人を依頼
  • 審判の結果、保護観察となった

【弁護士費用相場】

  • 着手金
    ・45%の弁護士・事務所が20万円
    ・38%の弁護士・事務所が30万円
  • 報酬金
    ・34%の弁護士・事務所が20万円
    ・24%の弁護士・事務所が30万円

※あくまで2008年の日弁連による
引用:日弁連「市民のための弁護士報酬ガイド」
参考:日弁連「市民のための弁護士報酬の目安」

インターネット問題に関する弁護士費用の相場

インターネット問題に関する相談としては、SNSでの誹謗中傷の被害に遭った方から、投稿の削除・投稿者の特定などの相談を例に、弁護士費用相場を紹介しましょう。

【投稿の削除】
20~40万円程度

【投稿者の特定】
数十万~100万円程度

なお、投稿先・投稿者が海外の場合には、さらに高額になる可能性があります。

アトム法律事務所弁護士法人「誹謗中傷の弁護士費用はいくら?値段は削除や開示請求などの対策で変わる!」
https://atomfirm.com/sakujo/38817

不動産に関する弁護士費用の相場

不動産の取得や賃貸に関する相談について、次の事例に基づき弁護士費用相場を紹介します。

【事例】

  • AさんはBさんに1戸建ての建物を貸していた
  • Bさんからの不払いが続いていたため、明渡し訴訟を起こした
  • 賃料は1か月あたり10万円
  • 建物の時価は1000万円、土地の時価は1500万円
  • Aさんは全面勝訴し任意の明け渡しが行われた

【弁護士費用相場】

  • 着手金
    ・53%の弁護士・事務所が30万円
    ・20%の弁護士・事務所が50万円
  • 報酬金
    ・40%の弁護士・事務所が60万円
    ・18%の弁護士・事務所が100万円

※あくまで2008年の日弁連による
引用:日弁連「市民のための弁護士報酬ガイド」
参考:日弁連「市民のための弁護士報酬の目安」

企業法務に関する弁護士費用の相場

企業法務といってもその内容と複雑さは、会社の規模や状況に応じてさまざまでしょう。ここでは、小規模事業者を中心に、主に法律相談を業務内容とする月額顧問料の相場について紹介します。

  • 32%の弁護士・事務所が5万円
  • 30%の弁護士・事務所が3万円
  • 12%の弁護士・事務所が2万円

※あくまで2008年の日弁連による
引用:日弁連「市民のための弁護士報酬ガイド」
参考:日弁連「市民のための弁護士報酬の目安」

「(旧)日本弁護士連合会報酬等基準」とは?

「(旧)日本弁護士連合会報酬等基準」は、かつて日弁連が定めていた弁護士費用の基準です。(旧)日本弁護士連合会報酬等基準には弁護士費用の内訳や相場を示しており、依頼者にとって費用の目安になるものでした。

しかし2004年に廃止され、現在では弁護士が自由に報酬を設定することできます。弁護士費用が柔軟に調整できるようになったというメリットがある一方で、法律に詳しくない依頼者にとって目安が分かりにくくなったというデメリットもあります。

当該基準は、指針としては明確ですが、例えば、投資詐欺で高額な被害を受けた場合には着手金も数百万円ということになり高額になり過ぎて依頼できない被害者が多いというような弊害がある場合もあれば、軽微な事件について報酬を抑えられるということもあり、基準を利用することにも一長一短があります。

弁護士費用については、相談時もしくは依頼前にしっかりと確認しておくことが重要です。

弁護士費用を相手方に請求できるケース

一般的には弁護士費用は依頼者自身が負担するのが原則です。しかし裁判所が特定の条件下で認める場合や、契約に基づく場合など、特定のケースでは相手方に弁護士費用を請求することができる場合もあります。

ここからは、弁護士費用を相手方に請求できるケースについて解説しましょう。

損害賠償として請求できるケース

損害賠償請求訴訟や、その他の訴訟でも、裁判所の判断によって一部の弁護士費用が損害賠償として認められることがあります。たとえば、不法行為に基づく損害賠償請求では、弁護士費用を「相当な損害」として請求できるケースがあります。

ただし、裁判所が認める金額は実際の費用全額ではなく、一部のみが認められる場合がほとんどです。
裁判所の運用は、被害額の10%として運用がされます。

契約違反で弁護士費用を相手方に請求するケース

契約書に弁護士費用を相手に請求できる条項が含まれている場合、契約違反があった際にその費用を相手方に請求することが可能です。たとえば、取引先が契約条件を履行しなかった場合、契約書に弁護士費用も負担すると明記されていた場合には、その違反に基づいて発生した弁護士費用を請求するケースが該当します。

ただし、契約内容が非常に重要であり、契約に明記されていない場合弁護士費用の請求は難しいです。

不当解雇や労働トラブルにおける弁護士費用の請求

労働問題において弁護士費用を相手方に請求できる場合があります。不当解雇や労働条件の不当な変更が原因で訴訟を起こし、裁判や労働審判で勝訴した場合に、弁護士費用の一部を相手側に請求できることがあります。

ただしこの場合も、弁護士費用が全額認められることは少なく、上記と同様に裁判所が「相当」と判断した範囲内で請求されることが多いです。

弁護士費用が払えない場合の対処法

弁護士に依頼した場合、着手金が想像していたよりも高額で依頼を躊躇してしまったり、あらかじめ弁護士費用の説明を受け理解していても、案件の進行状況によっては弁護士費用が高額になってしまうことがあるでしょう。弁護士費用が支払いが支払えない場合はどうしたらよいのでしょうか?

弁護士費用の負担を軽減できる対処法がいくつかあります。ここからは、弁護士費用が払えない場合に利用できる制度や方法について紹介しましょう。無理なくトラブルをを解決できるよう、参考にしてください。

法テラスの立替制度を利用する

法テラスは日本司法支援 センターの愛称で、国が提供する法的支援機関です。法テラスでは、経済的に困難な人々を対象に弁護士費用の立て替えを行っています。特に低所得者の場合、この制度を活用することで、弁護士費用を分割払いにしたり、一部免除を受けることが可能です。

利用するためには勝訴の可能性が見込めることなど、基準や審査がありますが、弁護士費用の負担を大きく軽減できる可能性があります。弁護士費用の支払いに不安がある方は積極的に活用してください。

ただし、法テラスは弁護士に経済的にも手続きの作業としても大きな負担を強いる制度の為、資金や人員に余力のある事務所でないと法テラスに登録できない現状があり、法テラスを利用できない事務所も多いです。そのため、上でも記載しましたが、法テラスを利用したい場合には、必ず、法テラスを利用できるかどうか法律相談の一番最初に聞くようにしましょう。

参考:法テラス「弁護士・司法書士費用等の立替制度のご利用の流れ」

無料相談を利用する

多くの法律事務所では初回の無料相談を提供しています。トラブル発生の初期段階で相談することで、費用をかけずに解決の道筋を見つけることができる場合もあります。また、各地の弁護士会で無料相談会が開催されることもあります。法テラスで無料相談を受けることも可能です。

トラブルがあれば早めに無料相談を通じて、弁護士と今後の方針や費用について具体的に話し合うことをおすすめします。

弁護士保険を活用する

近年、弁護士保険の活用が注目されています。弁護士保険に加入していると、一定の条件下で発生する弁護士費用が保険でカバーされるため、費用の心配を減らすことが可能です。

交通事故や労働問題、日常生活でのトラブルに備えるために利用する人がいます。予め弁護士保険に加入しトラブルが起こってから加入するのは難しいですが、身を守る手段の一つとして加入してみてはいかがでしょうか。

ただし、弁護士保険も、支払いについて、事案に応じて、いわゆるLAC基準(https://atlaslaw.net/data/pdf/1_guideline.pdf) という基準でしか弁護士費用を負担しないことがほとんどです。
同基準では弁護士報酬をすべて保険でまかなえることができないことも多く、法律相談の前に保険会社に使用している基準を確認したうえで、相談する事務所に保険会社の基準の範囲内で対応可能かどうか必ず確認してください。

分割払いが可能な事務所に依頼する

依頼者の経済状況を考慮して分割払いに応じてくれる弁護士事務所があります。ホームページなどで分割払いに対応できることを明示している事務所以外でも、相談すれば分割に応じてくれる弁護士事務所もあります

トラブルに巻き込まれた場合にはできるだけ早急の対応が望まれます。費用が障壁になり、弁護士への相談を躊躇する場合でも、分割の相談をしてみてはいかがでしょうか。

弁護士に上手に相談する6つのコツ

弁護士に相談する機会は限られているため、どのように弁護士に相談すれば良いのか悩むかもしれません。たとえ弁護士に相談したとしてもトラブルを解決するには、正確で詳細な情報提供が求められます。トラブルが複雑であればあるほど、それは重要です。

ここからは、弁護士との相談を成功させるためのコツを6つ紹介しましょう。

早めに相談しましょう

弁護新相談しなければいけないトラブルで重要な点は、問題が深刻化する前に早めに弁護士に相談することです。早期に相談することでより多くの選択肢が得られ、解決のための対策が広がる可能性が高まります。問題が進行するほど対応が複雑になるため、できるだけ早めに行動を起こすことが得策です。

あなたはどうしたいのかを考えておきましょう

弁護士に相談する場合には、あなたの希望やゴールを事前に明確にしておくことも重要です。弁護士はあなたの意向を尊重しつつ、法的に最も適切なアプローチを提案し、解決に向けて動きます。あくまでトラブル解決の主体はあなたであり、弁護士ではありません。

たとえば、離婚相談であれば、慰謝料も求めたいのか、別れれば問題ないのか、希望するゴールを伝えることが重要です。労働問題であっても、あなたは職場に残りたいのか、残りたくないのか、ゴールが違うとアプローチも異なります。

相談を円滑に進めるためにも、ぜひあなたの考えや希望を事前に整理しておきましょう。

関係のありそうな書類は全て持っていきましょう

弁護士に相談するときには相談事項に関連するすべての書類を持参しましょう。弁護士が事実関係を客観的に確認するために必要です。たとえば、契約書・メール・手紙・メモ・その他の記録などが考えられます。手書きの書類であっても条件が整えば有力な根拠になる場合があります。

事実関係を時系列でメモにしておきましょう

限られた時間を有効に活用し、スムーズに相談を進めるためには、トラブルの発生の日時や経緯などについて時系列で整理しておくことも重要です。事実関係を正確に伝えることで、弁護士は問題の背景を正確に把握できるでしょう。より適切なアドバイスと今後の方針を示すために重要です。

あなたに不利なことも含めて正直に全て共有しましょう

弁護士に相談するときには、あなた自身に不利な情報も含めて正直にすべてを伝えましょう。弁護士は事実に基づいて最適な解決策を模索するため、隠し事があると矛盾などが生じてしまい、あなたがさらに不利な状況になってしまう恐れがあります。

弁護士には依頼者の利益を最大限に尊重する使命がありますし、守秘義務があります。ですから心配せず、事実をそのまま共有してください。

質問や疑問点をあらかじめ整理しておきましょう

弁護士へ相談する場合には、質問や疑問点をリスト化しておくと効果的です。事前に聞きたいことをまとめておくと安心です。特に、初回相談時は時間を有効に使うために大切です。また弁護士との相談中に重要なポイントを見逃さないためも、このリストは効果を発揮するでしょう。

弁護士を選ぶポイント

弁護士を選ぶ際には費用だけでなく、専門性や相性・アフターサポートの充実度も重要です。問題が複雑であればあるほど、専門分野に精通した弁護士を選ぶことも必要です。ぜひ初回相談でのやり取りなどを通じて、信頼できるかどうかを見極めましょう。

ここからは、弁護士を選ぶ際の具体的なポイントについて紹介しましょう。

専門分野に強い弁護士を選ぶ

弁護士には得意分野があります。離婚問題・刑事事件・企業法務など、専門分野に強い弁護士を選ぶことで、問題解決のスピードが違います。ただし、昨今弁護士業界でも、特に都心部で、広告集客の競争が加熱しています。そのため、専門性がないにも関わず専門と謳う事務所や広告が散見されるのも残念ながら実情です。特に刑事事件などは、身柄拘束が短くてすむかどうかという点で、経験により1か月以上の差がでることもあり、死活問題となります。
弁護士を選ぶ際には、複数の弁護士に相談して、提案が具体的かなども含めて相談する洋右にしましょう。

初回相談での相性を見極める

弁護士との相性はとても重要です。初回相談の際に、弁護士があなたの話をしっかり聞いてくれるか、また説明が分かりやすいかなどを確認しましょう。弁護士との信頼関係を築けるかどうかは、今後の対応にも大きく影響するため、初回相談で相性を見極めることが大切です。

なお、弁護士は実際にあなたを担当する弁護士で判断しましょう。大きな事務所では、相談を受け付ける弁護士と実際に担当する弁護士が異なることもあります。

また、弁護士以外に、事務所の職員の対応もしっかり見極めておくことをおすすめします。依頼後は、事務職の職員とやりとりすることが増えます。迅速に的確に手続きをしてくれるか?電話の口調は丁寧か?弁護士への伝達はスムーズで的確か?など確認して、判断材料の1つとしてください。

弁護士費用の透明性を確認する

弁護士費用は高額になることが多く、また内訳がわかりにくいことがあります。そのため、費用についてわかりやすく透明性のある見積もりを提示してくれる弁護士を選びましょう。

日弁連の「弁護士の報酬に関する規程」では、弁護士費用の基準や、報酬の種類・金額・算定方法についてあらかじめ定め、明示することが定められています。

日弁連「弁護士の報酬に関する規程」
https://www.nichibenren.or.jp/library/ja/jfba_info/rules/pdf/kaiki/kaiki_no_68_160704.pdf

後から予期せぬ費用を求められ驚かないためにも、着手前にしっかり確認しておきましょう。特に、着手金や報酬金の割合については、明確に確認し、契約書に明示しておくことが重要です。

アフターサポートが充実しているか確認

無事、トラブルが解決しても、その後にトラブルが再発するおそれも考えられます。追加の対応やサポートを引き受けてくれる弁護士を選ぶことで、安心して依頼できます。同じ案件であれば、着手金を求めなかったり、割引をしてくれる弁護士・事務所もあります。

あなたの相談するトラブルや事情に合わせて考慮してください。

ポータルサイトで弁護士を比較

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まとめ

この記事では、弁護士費用について内訳や相場、支払いが難しい場合の対処法について解説しました。弁護士に依頼する際には、費用の確認が重要で、あなたの状況に合っているかしっかり確認しましょう。

もし、弁護士費用の支払いに不安がある場合には、法テラスや無料相談の活用も有効です。また、今すぐに弁護士相談が必要な場合は、ポータルサイト「カケコム」を利用すると、迅速に最適な弁護士を見つけることができるのでおすすめです。

トラブルは先になればなるほど解決が難しくなる傾向があります。ぜひ、まずは弁護士に相談し、問題解決の第一歩を踏み出しましょう。

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