「法の力で、人生の再出発を支える。困難に寄り添い続ける」村山 徹 弁護士(松山・野尻法律事務所)
「社会の常識を法の力で変えていく。」そんな想いを胸に弁護士を志した村山徹弁護士は、債務整理や刑事弁護の経験を重ねる中で、社会の片隅で困難を抱える人々への支援に強い使命感を持つようになった。過去ではなく未来に目を向け、依頼者一人ひとりの人生に真摯に向き合う村山弁護士に、法律家としての信念とこれからの展望を伺いました。
弁護士を志したきっかけを教えてください。
社会の常識として「これはこういうもの」と決まっていることでも、法律の力があれば変えていけることがある。それを知ったのが、法学部在学中に聴講したある弁護士の講演でした。当時は「ブラックバイト」という言葉すら存在しない時代。その弁護士は、アルバイト従業員の権利を守るため奔走し、最終的に残業代の支払いを勝ち取った経験を語ってくれました。その姿に深く感銘を受けたのです。
もし自分が持てる力で何かできるのなら、人のために役立てたい。そんなノブレス・オブリージュの精神が、漠然とありましたね。
幼い頃からの夢は弁護士だったのでしょうか?
実は3つの夢があって、その中の1つが法律家でした。他には宇宙飛行士になりたいとか、声優になってみたいとか考えていた時期もありましたね(笑)。
法律家の家庭に育ったこともあり、良い仕事なんだろうという印象は幼い頃から持っていました。
弁護士としてのキャリアについて教えてください。
中央大学法学部、法政大学法科大学院を経て、2019年に司法試験に合格しました。最初は都内の法律事務所に入所し債務整理案件を中心に経験を積みました。
その後、大規模事務所での経験を活かしつつ、より依頼者一人ひとりと向き合える環境を求めて、現在の松山・野尻法律事務所に活動拠点を移しました。
現在の強みや注力されている分野を教えてください。
現在は、刑事弁護、債務整理、企業法務、交通事故を中心に活動しています。特に刑事弁護では、印象的な成果を上げることができました。
例えば、特殊詐欺の受け子・出し子として逮捕された依頼者の弁護を担当した際のことです。特殊詐欺は初犯でも実刑になりやすいのですが、最終的に執行猶予を勝ち取ることができました。
また、英語対応が可能という強みを活かし、ほとんど日本語を話せない外国籍の方の刑事弁護も担当しました。通訳との日程調整に時間がかかると仕事を失うリスクがあった依頼者のため、自ら英語で直接コミュニケーションを取り、早期の釈放と帰国を実現させることができました。
その分野に注力されている理由は何でしょうか?
刑事弁護や債務整理の分野は、本当に困り果てた方々の相談が多いんです。本音で言えば、自己管理能力があまり高くない方の依頼は極力受けたくないという弁護士も多いのですが、私は自分の仕事がそういった方々を立ち直らせる一助になればと考えています。
特に最近社会問題となっている特殊詐欺に関連して、闇バイトから抜け出せない若者たちの問題は深刻です。なかなか関係を断ち切れない。そういった方々の支援にも力を入れていきたいです。
事務所の強みを教えてください。
現在所属する松山法律事務所では、企業法務と一般民事を半々程度の割合で扱っています。顧問企業からの相談が事件化して民事事件になることもあります。そういった場合にも一貫してサポートできる体制が整っているのが強みですね。
先生が取り組まれているIT化、DXについて教えてください。
データの電子管理を重視し、できる限りペーパーレス化を進めています。印刷した方が確かに見やすい場合もありますが、検索性を重視して、極力データのまま管理するようにしています。
また、依頼者とのコミュニケーションも、基本的に郵便ではなく、メールやSMSを活用して効率化を図っています。
今後の取り組みや、売り出していきたいサービスについて教えてください。
債務整理の経験から、お金の使い方が上手くない方が多いことを実感しています。今後は、借金があって困っている人への対応だけでなく、これからお金をどう増やしていくか、余裕が出てきた時にどう運用していくかなど、より包括的な金銭管理のアドバイスができればと考えています。
記事を読んでいる方へメッセージをお願いします。
問題を抱えたまま放置せず、ぜひ相談してください。確かに、すべての問題が解決できるわけではありません。しかし、どういう解決策があり得るのか、最善の結末、そして最悪の場合どうなるのか。そういった見通しを示した上で、一緒に考えていきたいと思います。
私は依頼者の人生の主役はあくまでも依頼者自身だと考えています。私の役割は、法律の専門家として、取り得る選択肢を示し、サポートすることです。ですから、依頼するかどうかも含めて、最終的な決断は必ずご本人にしていただきます。後ろめたいことがあっても隠さずお話しください。過去はどうであれ、これからの未来をどうしていくか、そこを一緒に考えていきたいと思います。
弁護士情報
弁護士名:村山 徹
所属弁護士会:第二東京弁護士会
事務所名:松山・野尻法律事務所
事務所住所:〒105-0001 東京都港区虎ノ門1丁目16番4号 アーバン虎ノ門ビル8階
略歴
中央大学法学部卒業
法政大学法科大学院法務研修科修了
2019年(令和元年) 司法試験合格
2020年(令和2年) 弁護士登録・東京の弁護士事務所に入所(第二東京弁護士会所属)
2022年(令和4年) 松山・野尻法律事務所入所
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