「アンガーマネジメントの知見を活かし、建設的な法的解決へと導く」宮山 春城 弁護士 / 護城法律事務所
「人々の暮らしや事業を法的な力で支える。」そんな想いを胸に弁護士を志した宮山春城弁護士は、10年以上の実務経験を重ねる中で、アンガーマネジメントの実践を通じて、依頼者一人ひとりの状況により深く寄り添えるようになった。その経験と知見を活かし、依頼者との信頼関係を築きながら適切な解決へと導く宮山弁護士に、法律家としての想いやこれからの展望を伺いました。
弁護士を志したきっかけを教えてください。
小学校の卒業文集に、将来の夢として「弁護士」と書いていました。子どもが想像する「人を助けられる職業」として、まずは医師を考えていたんです。ただ、手術や人の血を見ることが生理的に苦手だと小さい頃から気づいていて。そこで、医師のように困っている人を助けられる別の仕事がないかと考えた時に出会ったのが弁護士という職業でした。
困っている方がいて、その方自身ではなぜ困っているのかわからない。そこで「あなたが困っているのはこういう理由ですよ」「ここから抜け出すためにはこういう考え方や手続きが必要ですよ」と一緒に考え、伴走していく。そんな仕事に魅力を感じました。
弁護士としてのキャリアについてお聞かせください。
慶應義塾大学法学部、東京大学法科大学院を経て、2009年に弁護士登録をしました。62期で司法修習に行きました。
その後、弁護士数25人ほどの事務所に入所し、10年間所属していました。知り合いの弁護士や、受験勉強時代から気にかけてくれていた先輩方もいらっしゃって。
当初は事務所でパートナーになることをイメージしていたのですが、「弁護士という資格だけを持って社会に出たときに、自分一人で何ができるのか」を確かめたくなり、2019年に独立を決意しました。
現在の強みや注力されている分野を教えてください。
取扱分野としては、個人事業主を含めた中小企業の法律顧問や訴訟など企業法務が6割、残りの4割が離婚や相続、交通事故、刑事事件などのいわゆる「町弁」業務です。
東京では専門特化型の事務所が多い中で、私は昔ながらの「何でも屋」に近い形態で運営しています。
特に、子どもに関連する案件には思い入れがあります。二児の父として実感するのは、子どもは親族、地域、友人など、本当にたくさんの人々に支えられて成長していくということ。その環境を法的な力でサポートできることに、大きなやりがいを感じています。
その分野に注力されている理由は?
人の想像力には限界があると考えています。自分が体験したことを基に、そこから様々なことを想像するのが自然なんですね。
私の場合、子どもを実際に育てている中で子どもを取り巻く環境の大切さを痛感しました。だからこそ、子どもに関する案件により深い理解と共感を持って取り組めると考えています。
事務所の強みについてお聞かせください。
護城法律事務所という名前には、「城(家庭や事業)を法律の力で護る」、「皆さんの城をきちんと護ります」という思いを込めました。
自分の事務所なので自分の名前を入れたいという思いもありましたから、通常であれば「宮山総合法律事務所」とか、そういう名前にするのでしょうが、私の下の名前が春城という少し変わった名前なので、これを活かしたいと考えました。
「城」という字から、困っている人の城、家庭であったり事業であったりする一国一城を、法的な力でしっかり護れる弁護士としてお力になりたいという気持ちを込めて「護城」という名前をつけました。
ありがたいことに、紹介の多くは専門分野からというよりも、人柄からいただくことが多いですね。「温厚であまり怒らなそうな方だから」といった理由でご紹介いただくことも多いです(笑)
IT化やDXについての取り組みを教えてください。
オンライン相談の環境を整備し、X(twitter)やYouTubeでの情報発信も行っています。法律の話だけでなく家族との日常なども発信することで、より身近な存在として感じていただけるよう心がけています。
今後の取り組みや売り出していきたいサービスについて教えてください。
弁護士として10年以上の経験を積んできた中で、この仕事では様々な感情が交錯する現場に立ち会うことが多いと気づきました。弁護士の仕事は、社会内で発生する紛争を法的に解決すること。紛争に巻き込まれている当事者は、当然のことながら様々なストレスや感情を抱えています。
当事者の代理人を務める弁護士は、依頼者と相手方、双方の強い感情の間に立つこととなります。そうした感情は、時として周りにも影響を及ぼしていきます。私自身、仕事で受けた様々なストレスを、知らず知らずのうちに家庭に持ち帰ってしまうことがありました。
実は、独立準備中の頃、家庭での感情コントロールに課題を感じる時期がありました。家族との関係を見つめ直すきっかけの中で、アンガーマネジメントと出会い、学び始めたんです。
アンガーマネジメントを学び、実践することで、家庭生活の安定を取り戻せただけでなく、仕事の上でも大きな効果がありました。怒る必要のあることと必要のないことの線引きを明確にできたことで、冷静な対応や交渉が可能となり、依頼者だけでなく、相手方からの信頼も向上したと感じています。
今では、その経験を活かして、怒りや不満を抱えていらっしゃる依頼者の方々のサポートにも活用しています。必要のない怒りをコントロールしつつ、適切な形で主張すべきことは主張する。そういったバランスの取れたアプローチを心がけています。
今後は、自分と同じように、仕事や家庭生活において強い怒りを感じている皆様、また、職場環境を整えてハラスメントを予防したいと考えている経営者・士業の皆様のために、アンガーマネジメントを伝え広げていきたいと決意しています。
最後に、記事を読んでいる方へメッセージをお願いします。
困りごとがあったりトラブルに巻き込まれたりして、行き場のない怒りを感じている方も多いと思います。その感情を適切な方向に導き、法的な力で解決に向かうお手伝いをさせていただきます。私たちと一緒に、最適な解決方法を見つけていきましょう。
弁護士情報
弁護士名:宮山 春城
所属弁護士会:第二東京弁護士会
事務所名:護城法律事務所
事務所住所:〒102-0083 東京都千代田区麹町2-10-3 エキスパートオフィス麹町
【経歴】
2005年 慶應義塾大学法学部 卒業
2007年 東京大学法科大学院 卒業
2009年 弁護士登録
2010年 新麹町法律事務所 入所
2019年 護城法律事務所 設立
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