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盗撮がバレたらどうする?逮捕された時の流れや対処法を解説

【この記事の法律監修】
前田 祐生弁護士(第二東京弁護士会) 
sei法律事務所

「盗撮がバレると逮捕されてしまうのだろうか?」
「逮捕されたらどうなってしまうの?」
「盗撮で逮捕や起訴されないためにはどうすればいい?」

盗撮していたことがバレてしまい、今後どうなってしまうのか不安に思う方は多いでしょう。

盗撮は犯罪ですが、初犯であれば早期に行動をすることで身柄の拘束を防いだり、不起訴処分や罰金刑で終わる可能性があります。

本記事では、盗撮がバレてしまった時の対処法を、今後の流れや弁護士に相談するメリット・デメリットを交えてわかりやすく解説します。

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盗撮がバレたらどうなるのか

盗撮がバレたときは、逮捕されるパターンが2つあります。それぞれの場合について解説します。

  • 現場で現行犯逮捕される
  • 後日通常逮捕される

現場で現行犯逮捕される

盗撮したところを被害者や周囲の人に目撃されると、現場で現行犯逮捕されます。

通常の場合、逮捕は裁判官による逮捕状の発付を受けて警察が行うものですが(通常逮捕)、犯行直後であり、かつ犯人が明白である場合、は、被害者や目撃者による現行犯逮捕が可能です。
(参考:刑事訴訟法第二百十二条及び第二百十三条

被害者や目撃者にカメラなどの盗撮の証拠となる画像を見られたり、その場から逃げようとしたりすれば、取り押さえられてすぐに駆け付けた警察に身柄を確保されます。駅や電車の中では、取り押さえられると駅員により駅員室に連れていかれ、警察が到着後引き渡されます。

現場で現行犯逮捕されると、そのまま警察に身柄を拘束されることになり、逃げることは不可能です。

後日通常逮捕される

盗撮をした現場で逮捕されなくても、被害者が出した被害届によって後日通常逮捕される場合があります。

被害届が出されると、警察は以下のような詳しい捜査を行い、被疑者を特定します。

  • 現場の状況確認
  • 被害者の衣類や所持品などの調査
  • 被害者や目撃者からの事情聴取
  • 防犯カメラの映像確認
    (参考:警視庁 痴漢・盗撮事犯対策

警察は様々な手段を使って被疑者を探し出すことが可能です。
警察の捜査によって被疑者として特定され、逮捕状が出されると通常逮捕されます。

通常逮捕の場合、盗撮から逮捕までは少し時間がかかる場合が多いです。逮捕までの間に弁護士に相談すれば、逮捕や起訴を免れる可能性が高くなります。

盗撮がバレたと感じた時は、まずすぐに弁護士に相談しましょう。

盗撮がバレた時にやってはいけないNG行動3つ

盗撮がバレたと思った時は、一度冷静になって逮捕や起訴をされないよう行動することが重要です。焦って間違った行動をしてしてしまうと、逮捕される可能性や起訴されて刑事裁判になる可能性が高くなります。ここでは、盗撮がバレた時にやってはいけない行動を説明します。

  • 現場から逃げる
  • 盗撮データを消す
  • 犯行を否認し続ける

現場から逃げる

盗撮がバレたからと言って、現場から逃げてはいけません。逃亡は「反省していない」と捉えられるため、今後の自分の立場を危うくする原因となります。

逮捕や起訴をするかどうかは、加害者に反省の意思が見られるかが論点の一つになりますので、逃亡により逮捕や起訴される可能性が高くなるだけでなく、刑罰が重くなる可能性があります。

盗撮がバレたと思っても、焦って現場から逃げないようにしましょう。

盗撮データを消す

盗撮がバレたと思い焦って盗撮データを消してはいけません。盗撮データを消す行為は「証拠の隠ぺい」に該当し、逮捕されたり裁判での刑罰が重くなったりする可能性があります。

証拠の隠ぺいは、逮捕の必要性があると判断される材料の一つですので、通常逮捕される可能性を高める行為といえます。逮。また、証拠を隠そうとしたとして「反省していない」と判断される場合もあるでしょう。起訴されて刑事裁判を行う際は、「行為が悪質である」または「反省していない」と判断され、刑罰を重くする要因となりえます。

現代は技術が発展し、消去したデータも復元できる場合が多いです。逮捕されないようにデータを消しても、かえって自分の立場を不利にするだけになるので、盗撮データは消さないようにしましょう。

犯行を否認し続ける

被害者や目撃者、警察に犯行の有無を問い詰められた際に、否認し続けてはいけません。

もちろん、事実とは異なることを問い詰められた場合には、誤った事実を否認して正しい事実を伝えることは重要です。

しかしながら、目撃者の証言や防犯カメラの映像等の客観的な証拠から盗撮をしたことが明らかであるにもかかわらず否認し続けると、後の詳しい捜査や取調べで嘘をついていることが発覚し、「反省していない」として逮捕や起訴、厳しい刑罰につながる可能性があります。

盗撮がバレて犯行について問われたら、正直に事実を認めることも大切です。

盗撮がバレてから裁判までの流れ

盗撮がバレると、現行犯逮捕か通常逮捕され、起訴された場合は、裁判で有罪判決を受けることになります。

ここでは、盗撮がバレて逮捕された場合の流れを解説します。

  1. 発覚・捜査(無期限)
  2. 逮捕・警察による取調べ(24~48時間)
  3. 送検・検察官による勾留請求を行うかどうかの(1~24時間)
  4. 勾留・起訴(10~20日)
  5. 裁判・判決(1~2か月)

なお、逮捕された後、勾留されなかった場合でも、任意の取調べは継続し、検察官が起訴相当と判断した場合(不起訴処分とならなかった場合)には、略式起訴または正式起訴されて有罪となる可能性があります。

1.発覚・捜査(無期限)

盗撮がバレると、上述した通り、その場で現行犯逮捕されるか、後の捜査により通常逮捕されます。

盗撮がバレてその場で現行犯逮捕された場合を除いて、警察は逮捕状により被疑者を通常逮捕します。逮捕状を発付するにあたって、警察は以下のように徹底的に捜査をして証拠を収集・整理します。
犯罪の日時や場所、犯行の手段や結果等を捜査して、被疑者が犯行を行ったこと客観的に明らかにする
犯罪の経緯や違法性を捜査し、法令の適用について誤りのないようにする
被疑者と被疑事実との関係性を捜査する
軽微な罪に対する逮捕状の場合は、被疑者が定まった住居を持っておらず、正当な理由がなく任意出頭の求めに応じないことを捜査する
犯罪少年においては、年齢や犯罪の重さ、生活状況等を捜査する
(参考:警視庁 通達甲(副監.刑.総.指)第13号 第4起訴捜査の徹底)

捜査によって犯行事実が明確になると、警察の請求により裁判官が逮捕状を発付して被疑者として逮捕されます。

2.逮捕・取調べ(24~48時間)

逮捕されると、被疑者として警察署で身柄を拘束され、警察による取調べが行われます。取調べは最大48時間にも及びます。

取調べでは、盗撮をした理由や盗撮をした時の状況など事件に関する詳しい内容を警察が事情聴取し、供述調書が作成されます。供述調書とは、被疑者が供述した内容を記録した書類です。最後に被疑者が署名押印をすることで書類は完成し、署名後は内容を一切書き換えることができなくなります。署名をする際は内容をよく確認し、訂正箇所がある場合は警察官に伝えましょう。

また、逮捕されてから送検されるまでの間は弁護士以外とは面会ができません。取調べのアドバイスや、今後起訴される場合に備えて、弁護士に相談することをおすすめします。

3.送検・勾留判断(1~24時間)

警察署で取調べを受けた後は、検察庁に送検されて勾留判断が行われます。
逮捕されて送検された場合は、一定の確率で勾留されます。

検察は、勾留してさらに詳しい取調べが必要かどうかを24時間以内に判断し、勾留請求をします。勾留請求率(逮捕された人が勾留請求される割合)は令和4年で93.9%です。一方、勾留の有無は裁判所が勾留請求を審査して決定しますが、勾留請求却下率(検察官が行った勾留請求が裁判官により却下される割合)は令和4年で3.8%です。

勾留判断がされるまで、逮捕から最大72時間も身柄を拘束されます。勾留されることが決定した場合は、ここからさらに身柄の拘束が続きます。

4.勾留・起訴(10~20日)

勾留が必要と判断されると、警察署の留置施設にて身柄を拘束されます。
留置施設での勾留は原則10日間ですが、最大20日間まで延長します。

勾留されている間は、検察官によるさらに詳しい取調べを受けます。取調べで盗撮の事実を否認し続けたり、常習的に盗撮をしていて他に余罪があると判断された場合は、検察官は勾留の延長請求をすることが可能です。検察官は最大で20日間取調べによる詳しい捜査を行い、勾留満期までに起訴・不起訴を判断します。

起訴には以下の3種類があります。

  • 不起訴
  • 略式起訴
  • 正式起訴

不起訴の場合、釈放されて家に帰ることができます。今回の案件で再逮捕されることはありません。

略式起訴の場合、罰金刑となります。検察官が請求し、被疑者に異議がなければ裁判所による略式命令が出され、罰金を支払うことで釈放されますが、前科がつきます。

正式起訴の場合、刑事裁判が行われます。起訴されてから約1~2か月後に第1回の公判が行われ、有罪判決となった場合は、前科がつきます。なお、初犯の場合などは執行猶予が言い渡されることもありますが、執行猶予付きの判決も有罪判決であることに変わりなく、前科もつきます。

5.裁判・判決(1~2か月)

起訴されてから約1~2か月後には、第1回目の公判が開かれます。

第1回目の公判には、被告人は必ず出廷しなければなりません。裁判では検察官や弁護人の証拠等を基に、裁判官が判決を下します。被告人が罪を認め、争いなく審理が終了すれば、公判から約1か月以内には判決が言い渡されます。

日本では、起訴されて裁判が行われた場合のほとんどが有罪判決です。検察官は、無実の人が不利益を被ることがないように、的確な証拠によって有罪判決になる見込みの高いもののみ起訴されると言われています。したがって、正式起訴されたときはほぼ有罪と判断される可能性が極めて高いといっていいでしょう。

盗撮で逮捕された場合の実際の裁判事例

ここまで逮捕から裁判までの流れを見てきましたが、実際にどんな裁判が行われどんな判決になるのかイメージすることは難しいでしょう。

そこで、実際の裁判で有罪または無罪になった事例をそれぞれ紹介します。

  • 事例1.着衣の下を盗撮したとして有罪判決となった例
  • 事例2.着衣下の盗撮を証明できないとして無罪判決となった例

事例1.着衣の下を盗撮したとして有罪判決となった例

令和5年6月6日に京都地方裁判所で行われた裁判において、着衣の下を盗撮したとして有罪判決が下されました。

被告人は、京都府と大阪府が定める迷惑行為等防止条例違反として懲役1年6か月が言い渡されています。判決文によると、被告人が行った盗撮行為や対する裁判官の見解は次のとおりです。
1年半以上にわたり、様々な場所で多数の女性の下着を多数回盗撮した者であり、常習性の強い犯行である。
自ら細工を施した盗撮道具を用意するなどして本件盗撮に及んでいたことや、(略)ここ数年は過去の盗撮動画や自ら製作した盗撮風動画を販売して生活してきたことからすると、被告人の盗撮に対する意欲・執着には相当根深いものがある。
引用:裁判所 下級裁判所裁判例速報 事件番号:令和5(わ)166

着衣の下を盗撮した証拠が多数あることと、常習性があることで有罪判決となりました。

事例2.着衣下の盗撮を証明できないとして無罪判決となった例

平成30年9月7日に福岡地方裁判所で行われた裁判において、着衣の下を盗撮した事実を証明できないとして無罪判決が下されました。

被告人は、福岡県迷惑行為防止条例違反に該当しないとされました。

判例文によると、被告人と弁護人は事件当時に事件場所にいたことは認めているものの、被害者のワンピース下に携帯電話機を差し入れていないと主張しています。一方、被害者は後ろからカメラの音がしたため振り返るとしゃがんだ男性の姿があり、盗撮されたと思ったと供述していますが、ワンピース下を盗撮したという証拠はありませんでした。捜査段階で、被告人はという自白をしていますが、これも繰り返し任意での出頭・取調べを受ける中で、取調官の誘導にのる形で本信用性が低いとされています。
(参考:裁判所 下級裁判所裁判例速報 事件番号:平成29(わ)1100

以上のとおり、被疑者の自白は信用性が低く、着衣の下を盗撮したという確実な証拠がないことで無罪判決となりました。

盗撮で逮捕された場合の罪と刑罰

盗撮で逮捕された場合に問われる罪にはいくつかありますが、盗撮を行った状況等によりどの罪が適用されるかは異なってきます。

次は盗撮で逮捕された場合に適用される罪と刑罰について解説します。

  • 撮影罪(性的姿態等撮影等処罰法)
  • 迷惑防止条例違反
  • 軽犯罪法違反
  • 住居侵入罪・建造物侵入罪
  • 児童ポルノ法違反

性的姿態等撮影(性的姿態等撮影等処罰法)

性的姿態等は、性的な姿態を撮影する行為に適用されます。科される刑罰は、3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金です。

撮影罪は2023年7月13日に新設された「性的姿態等撮影等処罰法」という法律により定義された犯罪です。今までは盗撮に関する明確な罪はありませんでしたが、撮影罪ができたことにより、盗撮を確実に罰することができるようになりました。

法務省によると、撮影罪の対象となる「性的姿態等」とは、「性的な部位、身につけている下着、わいせつな行為・性交等がされている間における人の姿」です。「性的姿態等」を以下のように撮影した場合には、刑罰対象となります。

  • 正当な理由がないのに、ひそかに撮影する
  • 暴行や脅迫等で撮影に同意しないことを意思表示できない状態にさせ、または相手がそのような状態にあることに乗じて撮影する
  • 性的な行為ではない、特定の者以外には撮影画像を見せないと誤信させ、または相手がそのような誤信をしていることに乗じて撮影する
  • 正当な理由がないのに、16歳未満の子どもを撮影する
    (参考:法務省 性犯罪関係の法改正等の概要

迷惑防止条例違反

迷惑防止条例違反は、公共の場や大勢の人がいる場所での盗撮に適用されます。科される刑罰は、1年以下の懲役または100万円以下の罰金です。常習として違反行為を行っていた場合は、2年以下の懲役または100万円以下の罰金となります。

迷惑防止条例は各自治体ごとが定めていますので、裁判の際は犯罪を犯した場所の自治体の条例が適用されます。例えば、東京都の迷惑防止条例(公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例)では、以下のような場所または乗物において、通常は服で隠されている下着や身体を撮影したり、撮影機を設置したりする行為を禁止しています。

・住居、便所、浴場、更衣室その他人が通常衣服の全部又は一部を着けない状態でいるような場所
・公共の場所、公共の乗物、学校、事務所、タクシーその他不特定又は多数の者が利用し、又は出入りする場所又は乗物
 引用:警視庁 公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例

電車や街中だけでなく、会社や学校のトイレや更衣室等身近な場所での盗撮にも適用されるのが特徴です。

軽犯罪法違反

軽犯罪法違反は、住居、お風呂、更衣室、トイレなど通常人が衣服をつけない場所で盗撮した場合に適用されます。科される刑罰は、1か月未満の拘留または1,000円以上1万円未満の科料(罰金)です。

盗撮は以下の軽犯罪法第一条二十三項に該当します。

軽犯罪法
第一条 左の各号の位置に該当する者は、これを拘留または科料に処する。
(略) 
二十三 正当な理由がなくて人の住居、浴場、更衣場、便所その他人が通常衣服をつけないでいるような場所をひそかにのぞき見た者
引用:軽犯罪法(昭和二十三年法律第三十九号) 

法令内の「ひそかにのぞき見た」にはカメラ等を通して見たり、撮影した画像で見たりする行為も含まれています。そのため、盗撮も違反行為とみなされます。

住居侵入罪・建造物侵入罪

住居侵入罪・建造物侵入罪は、他人が所有する建物に侵入して行った盗撮に適用されます。科される刑罰は、3年以下の懲役または10万円以下の罰金です。

侵入罪が適用される具体的な盗撮行為は、次のようなものが考えられます。
人を無断で建物に連れ込んで撮影をする行為
盗撮機器を設置するために建物や住居に入り込む行為
他人が運営・管理するホテルやレンタルルーム等の建物内で盗撮をする行為

住居侵入罪・建造物侵入罪は建物に侵入すること自体が刑罰の対象なので、実際に盗撮をしていなくても、盗撮機器を設置するだけで適用されます。

児童ポルノ法違反

児童ポルノ法違反は、盗撮した対象者が小中学生等満18歳未満の未成年かつわいせつな画像や映像だった場合に適用されます。科される刑罰は、3年以下の懲役または300万円以下の罰金です。

法律では、児童ポルノとは、以下に該当する写真やビデオテープ等のこととしています。
児童相手や児童同士で、性交や性交類似行為をする姿を視覚的にわかるよう描写したもの
他人が児童の性器等を触る行為または児童が他人の性器等を触る行為をする姿で、性欲を興奮または刺激させる者を視覚的にわかるよう描写したもの
衣服の全部または一部をつけない児童の姿で、性欲を興奮または刺激させる者を視覚的にわかるよう描写したもの
(参考:参議院法制局 児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律

女子高生のスカートの下を盗撮した場合など、満18歳未満の未成年に対して行ったわいせつな盗撮が該当します。

盗撮がバレたら弁護士にすぐ相談して示談交渉してもらう

盗撮で逮捕や起訴される可能性を低くするには、被害者との示談交渉が有効です。

示談とは、裁判手続によらずに、当事者間で話し合うことで解決する手段です。被疑者の損害賠償責任や金銭の支払いの有無、支払う金額や支払方法等を話し合い、民事的に解決します。

示談を成立させると、逮捕前の場合は逮捕される可能性が低くなったり、拘留中の場合は不起訴となって釈放される可能性が高くなります。

盗撮がバレたと思ったら、弁護士にすぐ相談をして被害者と示談交渉をしましょう。

弁護士にすぐ相談すべき理由5つ

弁護士への相談を考えている方の中には、弁護士への相談に対して少しハードルが高いように思っている方もいるでしょう。しかし、弁護士に相談することで大きなメリットが得られます。以下で得られるメリットを5つ紹介します。

  1. 逮捕を免れる可能性が高まる
  2. 民事扱いで警察の介入を回避できる
  3. 適切な金額で示談交渉をしてくれる
  4. 逮捕・勾留による身体拘束から解放や不起訴処分になる可能性が期待できる
  5. 起訴されても刑が軽くなる可能性が高まる

1.逮捕を免れる可能性が高まる

盗撮がバレたと感じた直後から弁護士に相談しておくことで、逮捕を免れる可能性が高まります。

示談を成立させる際には、弁護士を通じて、被害者に対する謝罪を行なった上で、示談書という書類が作成されます。示談書には、被害届の取下げや盗撮の事実を公にしない旨を記載することが可能です。自分一人で被害者と示談すると、示談書に関する知識不足から上記のような内容を記載できない可能性があります。

このように逮捕前に弁護士と示談を成立させることで、逮捕される可能性を下げることができます。

2.民事扱いで警察の介入を回避できる

弁護士に相談していち早く示談を成立させて民事的に解決することで、警察の介入を回避できます。

示談を成立させると、「被疑者には反省の意思があり、被害者にはすでに被害意識がない」とされ、警察はこれ以上の捜査をしなくなります。

また、警察には民事不介入の原則というものがあり、当事者間で問題となっている権利関係については警察が関与するものではないとされています。

示談交渉で金銭の支払いによる民事的解決をすることで、警察の介入を防ぐことが可能です。

3.適切な金額で示談交渉をしてくれる

弁護士は示談交渉の際に適切な金額で交渉をしてくれます。

弁護士は法律の専門家であり、豊富な法的手続の経験から示談金の相場を知ることができます。そのため、被害者側からかなり高額な示談金を要求されても、弁護士を通じて盗撮の示談金として相応な金額を提示することが可能です。もし自分一人で示談金の交渉をした場合、被害者から高額な金額を要求されても示談金の相場がわからず、そのまま了承してしまう場合もあるでしょう。

弁護士が被疑者の代わりに示談交渉を行うことで、被害者と適切な金額で交渉することができます。

4.逮捕・勾留による身体拘束から解放や不起訴処分になる可能性が期待できるある

逮捕された際に、弁護士に事前に相談しておくことで、逮捕・勾留による身体拘束から解放や不起訴処分になる可能性が期待できます。

なぜなら、弁護人は身元引受人などを確保し、被疑者を釈放するよう検察官に働きかけたり、勾留請求の却下または保釈について裁判官へ申し立てをすることができるからです。被害者との面会も許されているので、取調べに関する助言もしてくれます。

また、逮捕後に成立させた示談は、不起訴処分の判断材料となります。上記でも述べた通り、示談によって「被疑者には反省の意思があり、被害者にはすでに被害意識がない」ことを主張することができます。

5.起訴された場合でも刑が軽くなる可能性がある

弁護士に相談しておくことで、起訴された場合でも裁判での刑罰が軽くなる可能性があります。

相談を受けた弁護士は、弁護人として裁判での被疑者の言い分をまとめてくれます。裁判はでは、被疑者の言い分を裏付ける証拠を提出したり、検察官が提出する証拠の信用性が不十分であることを主張したりすることで、無罪や適正な刑罰を求めることが可能です。

起訴されたときは、弁護士に相談しておくことで刑罰が軽くなる可能性が高まります。

弁護士に相談しなかった場合の考えられるリスク4つ

ここまで弁護士に相談するメリットをお伝えしてきましたが、それでも弁護士への相談を悩む方もいらっしゃるでしょう。しかし、相談しなかった場合、かなり自分の立場が不利になります。ここでは、弁護士に相談しなかった場合のデメリットを4つご紹介します。

  1. 逮捕・起訴される
  2. 高額な慰謝料を請求される
  3. 会社を解雇される
  4. 家族や友人から孤立する

1.逮捕・起訴される

弁護士に相談していないと、逮捕や起訴される可能性が高くなります。

盗撮が見つかったと感じた直後から弁護士に相談しておくと、弁護士が逮捕されないように動いてくれたり、起訴されないように働きかけてくれたりします。

しかし、弁護士に相談していないと、自分の代わりに逮捕や起訴を阻止するために動いてくれたり、逮捕や起訴されないための助言をしてくれる人がいません。自分だけではどうしようもなく、ただ逮捕や起訴、さらには判決を待つだけになってしまいます。

逮捕や起訴される可能性を下げるためにも、いち早く弁護士に相談しましょう。

2.高額な慰謝料を請求される

弁護士が同席していない示談交渉にて高額な慰謝料を請求され、言われるままに支払ってしまう可能性があります。

被疑者に法的知識がない場合、被疑者は示談交渉での金額の相場を知らないことが多いです。相場を知らないと、たとえ高額な金額が提示されたとしても、これが普通なのかもしれないと鵜呑みにしてしまうことでしょう。

弁護士とともに示談交渉を行えば、高額な金額を支払うことを防げます。

3.会社を解雇される

弁護士に相談していないと、会社にバレて解雇される可能性があります。

職場に逮捕や起訴されたことが知られる原因の一つは、長期的に休むことです。身柄を拘束されている間は外部への連絡はできず、面会も弁護士のみですから、会社は無断で長期的に休むことになります。無断欠勤が多ければ、解雇される可能性は高くなるでしょう。

会社としては、犯罪を犯した者を社内に置いておくことに抵抗感がある場合があります。前科持ちになった場合、被疑者を解雇しようとする動きがありうるでしょう。

弁護士に相談してできるだけ早く示談交渉を進めれば、逮捕や起訴される可能性が低くなります。結果、職場に知られたり解雇されたりする可能性も低くなります。

4.家族や友人から孤立する

逮捕や起訴された事実により、家族や友人から距離を置かれる可能性があります。

逮捕や起訴をされると、釈放後もマイナスの影響があります。
周りからは「犯罪者」として見られるようになり、今までの人間関係が崩れてしまう可能性があります。家族も、今後も支えあっていきたいという方もいれば、少し距離を置くようになる方もいるでしょう。離婚や離縁などを求められる可能性も否定できません。

弁護士に相談して逮捕や起訴を未然に防ぎ犯罪者にならなければ、今後の人間関係を良好のままに保つことが可能です。

盗撮で弁護士に相談する時のよくある質問

最後に、盗撮で弁護士に相談する時によくある質問についてまとめます。

  • どのように相談すればいいですか?
  • 自首はした方がいいですか?
  • 家族が盗撮で逮捕されたらどう対応すればいいですか?

どのように相談すればいいですか?

相談は電話からでも気軽に行えます。相談する際は、経緯や状況をなるべく詳しく真実を話しましょう。弁護士はあなたの状況を詳しく知ることで、より的確なアドバイスや弁護活動を行えます。まずはお近くの弁護士事務所へ電話をしてみましょう。

また、弁護士会では、「当番弁護士制度」を設けており、逮捕時に依頼をすれば当番として待機している弁護士が駆け付けて接見できます。接見後、そのまま正式に相談の依頼も可能です。

自首はした方がいいですか?

今後、逮捕の可能性が高いと考える場合には弁護士に相談した後に自首しましょう。自首は自分の罪を認め反省の意思を表す有効な手段です。弁護士に相談して助言を受けたり不安を解消してから自首すると良いでしょう。

家族が盗撮で逮捕されたらどう対応すればいいですか?

家族が逮捕された場合は、24時間以内の刑事弁護活動が今後の状況をとても大きく左右します。しかし、逮捕された本人には、弁護士以外はたとえ家族でも面会することができず、家族は事情を本人から聞けません。いち早く弁護士に相談して本人から事情を聞き出すことで、今後の見通しがわかる場合が多いです。

知人に弁護士がいなくとも、当番弁護士制度を利用することで気軽に弁護士に相談ができます。

盗撮がバレてしまったら弁護士にすぐ相談して逮捕を回避!

本記事では、盗撮がバレてしまった時の今後の流れや対処法を解説しました。

盗撮がバレた場合は、すぐに弁護士に相談して適正な行動を取ることが大切です。弁護士は法律の専門家なので、限られた時間の中で逮捕や拘留、起訴への対処や示談交渉、裁判での補助など様々な法的支援をしてくれます。

盗撮をしてしまって今後どうすればいいのかわからないという人は、まずは弁護士に相談してみると良いでしょう。

 

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