依頼者様の目線に立って精一杯対応する。地域に貢献し「大切な人に紹介したくなる事務所」へ / 鈴木 誠人 弁護士(豊橋法律事務所)
中学時代の裁判傍聴で法曹への強い憧れを抱き、弁護士となった鈴木誠人弁護士。交通事故や相続問題を中心に、依頼者一人ひとりの人生に真摯に向き合い、法の力で最善の解決を導く姿勢で日々奮闘しています。
弁護士を目指した理由とこれまでについて
元々、法曹に興味を持ったのは、逆転裁判というゲームの影響でした。
それがきっかけで、中学校のころから刑事裁判を頻繁に傍聴していました。
特に心に残ったのは、女子生徒に対するわいせつ事件の裁判。被告人が検察官から厳しく追及されている様子を目の当たりにし、人の人生に深く関わる法曹の仕事に強い憧れを抱くようになりました。
大学では法学部に進学しますが、学生時代は勉強だけでなく、インターン活動にも夢中でした。NPO法人や運送会社でのインターンを通じて、世の中の仕組みや仕事の厳しさを学び、大人たちの真剣な姿に触発される日々を送りました。その中で教えられた「人間力の大切さ」は、現在の弁護士としての仕事においても大きな支えになっています。
進路を真剣に考えるきっかけとなったのは、大学2年生の時、親からの問いかけでした。「将来どうするのか?」という言葉を受けて、インターン先の社長から「司法試験をやれるだけやってみて、それでもダメならうちに来ればいい」と背中を押されたことが、弁護士への道を本格的に歩み始める大きな一歩となりました。
現在の弁護士業務について、注力している分野はありますか?
交通事故分野に強みを持っていると思います。
これには2つの理由があります。
1つ目の理由が、最初に所属した事務所が損害保険会社の提携弁護士であり、加害者側の弁護活動を行った経験があることが役立っていると思います。
2つ目の理由は、大規模法律事務所において勤務した経験を有しているため、事務所に蓄積されたノウハウをもとに、多くの方のご依頼を解決した経験を有しているためです。
印象に残っている案件はありますか?
複数あるので非常に選びにくいのですが…。
①交通事故
当初の提示額から5倍以上の解決金の支払いを受けた事案
ご相談者様は、弁護士費用特約がなかったことから、ご相談の時点で、3か所の法律事務所を比較検討されておられました。
弊所では、普段使用しているエクセルシートに入力をして、実際に回収できると考えられる金額を算出し、費用面を含めご検討を頂きました。
他の事務所と比較検討をいただき、弊所にご依頼をいただきました。
示談交渉を行いましたが、加害者側保険会社は、十分な示談提示を行わなかったことから、訴訟を提起しました。
訴訟においては、様々な点が保険会社側弁護士から争われましたが、結果的には、当初加害者側の弁護士から提示された金額の5倍以上の金額の支払いを受けることができました。
ご依頼者様としては、法律論の話も勿論重要ですが、要するに「幾ら取れるの?」「勝てるの?」というところを気にされている方が多いと考えています。これは至極当然なところです。
ただ、弁護士は、弁護士職務基本規定第29条第2項において「弁護士は、事件について、依頼者に有利な結果となることを請け合い、又は保証してはならない。」と定められています。
そのため、最終的に幾ら回収できるとお約束することはできませんが、金額を明示して、見通しを分かりやすくお話しすることはできます。
ご依頼者様が、納得してご依頼いただけるよう、誠心誠意努めて対応しています。
※ご依頼者様は、非常に信頼をお寄せくださり、その他にも複数件のご依頼をいただくことになりました。
②刑事事件
死亡事故においてひき逃げが疑われ逮捕勾留されたものの不起訴となった事案
ご親族が、死亡事件を起こしてしまい、ひき逃げが疑われて逮捕勾留されたという事案です。
ご家族様より、ご相談、ご依頼をお受けしました。
他県の遠方の警察署ではありましたが、ご相談いただいた当日に接見に赴きました。
取り調べに際してのアドバイスをさせていただきました。
事故現場を自動車で走行して、動画撮影したものを検察官に意見書とともに提出するなど弁護活動を行いました。
結果として、ひき逃げについては不起訴を獲得することができました。
※ひき逃げについても起訴された場合、実刑となる可能性が非常に高かったことから、この不起訴には大きな価値がありました。
③離婚
非常に多岐にわたって争点となったモラハラ事案
ご相談者様は、長年にわたる夫によるモラハラを受けておられ、そのモラハラが子どもたちへも及んだことから、やむを得ず別居を開始されました。
ただ、着の身着のまま別居を開始したことから、荷物は残したままだったことから、ご依頼いただいて最初に対応した内容としては、荷物引取りの立会でした。
その後も、調停、審判、訴訟など複数の手続を行いましたが、夫は、裁判所からの指示もまともに対応せず、資料提出も不当に拒み続けました。
そのため、裁判所に対して、複数回にわたって調査嘱託、文書送付嘱託という調査手続きを申し立てたことによって、結果的に当方にとって有利な内容で離婚をすることができました。
※ご相談者様が、初回相談時には髪が白くなっていましたが、その後日に日に黒くなっていったことが非常に印象的でした。
弁護士として、どのようなことを大切にされていますか?
分かりやすい説明を心掛けています。
分かりやすい説明とは、専門用語を使わず、話の精度をコントロールしながら話をするということです。分かりやすい、ということは、人と場面によって異なると思います。
弁護士は、法律の世界で仕事をしているせいか、言葉の正確さを非常に気にしています。
そのため、一般の人は「Aか、Bか」だけを聞きたがっているのに「まず、今回のケースだと民法●条の解釈が問題になるんですが、これは学説の対立があって裁判所の立場も固まっていないんですが…」といった具合で長い話が始まってしまうことがよくあります。
ご相談者様が、「Aか、Bか」を聞きたいなら、「Aです」「Bです」「わかりません」以外の答えは全て不正解です。
ご相談者様の目線に立って、必要十分な説明を心掛けています。
また、「相談して良かった」と言っていただけるように日々心掛けて対応をしています。
弊所では、年間1000件近い相談を日々対応をしています。
弁護士事務所に相談するときには、みなさん勇気をもって電話していると思います。
その気持ちに少しでも応えられるように、お力になれるようにと思って日々誠意ある対応を心掛けています。
ご相談いただいた方の中で、実際にご依頼に至る方は、全体の数パーセントだと思います。
ご依頼いただいた方のために何か良いアイデアは無いかと思って、休日でも、布団や風呂に入っている時でも、常に事件のことを考えています。
依頼者様の目線に立って精一杯対応する、ということを日々心掛けています。
弁護士として、やりがい感じる瞬間はどのような時ですか?
「相談・依頼して良かった」と言っていただけること、これに尽きると思います。
ご依頼を受けることを重視する事務所もあるようですが、私は、ご依頼を受けることを重視していません。
抱えておられる問題を解決することを重視しています。
そのため、ご依頼以外の方法で解決できることは、他の方法も提案するようにしています。
それが、弊所の売上や利益にならなかったとしても、勇気を出して電話をくれた方の問題を解決できたのなら、それ以上に喜ばしいことはないと思っています。
今後、注力していきたい分野を教えてください。
相続分野を積極的に対応していきたいと考えています。
東三河地域にて独立開業し、他士業の先生方と連携してご依頼に対応することが多くなり、税理士や司法書士の先生方からのご紹介で相続分野のご依頼をいただくことが増えました。
また、豊橋市では、高齢者数 9万96482人、高齢化率は25.8%と高齢化が進んでおります(令和3年人口調査による)。
そのため、相続分野の取り扱いを増やし、お力になりたいと考えています。
将来の『ビジョン』を教えてください。
「大切な人に紹介したくなる事務所」を目指しています。
大規模化や、複数支店の展開は現時点では考えていません。
ただ、弊所が関わった方が、「大切な人に紹介したくなる事務所」を目指しています。
これは、ひとつの要素だけでは決まらないことだと思います。
優秀さ、信頼感、やさしさ、親身さなど、いろいろな要素によって決まることだと思っています。
そのような事務所を目指して日々活動をしています。
先生が取り組んでいるIT化について教えてください。
弊所では、開所からGoogleDriveやGmailといったクラウドサービスを利用し、記録の電子化に取り組んでおり、記録の電子化、OCR化を進めています。
また、電話やFAXに関しても、クラウド化を進めています。
そのため、もし仮に今、事務所が火災で喪失したとしても、全く滞りなく業務を継続することが可能な環境となっています。
相談を考えている方へ一言お願いします。
一刻も早く相談することをお勧めしています。
おひとりで問題を抱えておられること自体が、あなたにとって大変なストレスだと思います。
「弁護士さんに相談するようなことなのかな」と思う必要は全くありません。
もし、弁護士がお力になれない問題だった場合には、別に相談するべき窓口をご紹介します。
勇気をだして、一日も早く相談されることをお勧めしています。
弁護士情報
弁護士名:鈴木誠人弁護士
所属弁護士会:愛知県弁護士会
事務所名:豊橋法律事務所
事務所HP:https://toyohashi-law.com/
事務所住所:
愛知県豊橋市東松山町36 UIスクエア2号室
経歴:
静岡県立藤枝東高等学校普通科 卒業
名古屋大学法学部法律政治学科 卒業
千葉大学大学院専門法務研究科 卒業
司法試験 合格
最高裁判所司法研修所(津地方裁判所配属) 修了
海田法律事務所(愛知県名古屋市) 入所
大規模法律事務所 入所
支店長を経験後、豊橋法律事務所を開業
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