「海外での弁護士経験が人生の糧になっています。」田中 敦 弁護士 / 田中敦法律事務所(大阪)
友人の悩みを解決したいという想いから弁護士を目指した田中 敦弁護士。
国内の問題のみならず海外の問題も取り扱う弁護士に、弁護士を目指したきっかけやキャリアについてインタビューを行った。
弁護士になるまでの経緯を教えてください
元々はエンターテインメント業界に興味があったんです。学生時代バンドを組んでおり、インディーズで活動をしていました。
当時のエンターテインメント業界は、アーティストの立場が弱く、メジャーデビューに関して不利な契約書を結ばれたり、不当な扱いを受けていているところを目の当たりにしてきました。
法学部に通っていたこともあり、「何か助けになれないか」という思いが弁護士への道を決意させました。
弁護士としてのキャリアを教えてください
最初に知的財産権や海外の案件を多く扱う事務所でキャリアをスタートさせました。ここで、著作権や国際取引に関する経験を積み、その後もこれらの分野での専門知識を深めてきました。
海外の案件を取り扱うにあたって、アメリカのロースクールに留学してニューヨーク州弁護士の資格を取得し、ニューヨークにある大手法律事務所で実務も経験しました。
留学時は、ロースクールに通いながら法律の勉強に励みました。
英語の勉強と現地の生活に慣れることが大変でしたが、夜遅くまで予習をするなど努力を重ねました。
日本だと裁判に携わるのはほぼ弁護士なんですけど、海外の裁判だと弁護士だけではなくいろんなプレイヤーがいて一大ビジネスが出来上がってるというか。そういった海外の実情を知るということは非常に勉強になりました。
また、事案に法律を適用して解釈を導き出す論理の過程は、日本もアメリカも一緒だということを知れたのも大きな勉強になりました。
この経験は間違いなく人生の糧になっています。
現在、注力している分野を教えてください
独立後は、スポーツやエンターテインメント、著作権に関する案件に特に力を入れています。例えば、著作権侵害や、スポーツ選手やアーティストの契約問題など、多岐にわたる相談に対応しています。
特に著作権に関しては、執筆活動を行ったり、公益法人から委託を受けて学校現場でのセミナーを行ったりと、注力しています。
また、弁護士会での会務活動も積極的に行っております。弁護士会と裁判所との意見交換会などに出席したりして、業界全体の発展にも寄与できるよう努めています。
相談者へのメッセージ
弁護士への相談はハードルが高いと思われがちですが、そんなことはありません。私は依頼者と同じ目線に立って、緊密なコミュニケーションをとることを心がけております。
著作権や契約条項の解説など、最近、インターネット上にも法律の情報があふれていますが、全てが正しい情報とは限りません。正しい法律の情報に触れようとすると、やっぱり弁護士に話を聞くのが一番です。
お気軽にご相談ください。
また、子供達や学生にも法律に関することを浸透させたいという想いがあります。
著作権のことのみならず、若い人たちに法律を考えてもらう機会がありましたら、喜んでお手伝いしたいと思います。
取り組んでいるIT化・DXの取り組み
広い目線で言うと、民事訴訟のIT化がどんどん進んでいっていまして、 さらなるIT化に向けて、弁護士会のメンバーとして、今後の民事訴訟の運用をどうしていくかという検討を行っております。
従来の紙での準備書面のやり取りを、 全部電子データの提出に変えたり、裁判所の記録をゆくゆくは全部電子化する等、それに対して裁判所側、弁護士側はどのような課題があるのかというところを検討し、意見交換をしていきたいです。
弁護士情報
弁護士名:田中 敦
所属弁護士会:大阪弁護士会
事務所名:田中敦法律事務所
事務所住所:大阪市中央区平野町三丁目1-9 クラオビル3階
略歴:
香川県出身。神戸大学法学部、京都大学法科大学院卒業後、2009年弁護士登録(大阪弁護士会)。
2019年米国カリフォルニア大学バークレー校ロースクールにて法学修士(LL.M., with Law & Technology certificate)を取得し、2019年から2020年まで 米国大手法律事務所(ニューヨーク事務所)に勤務する。
2020年ニューヨーク州弁護士登録。
2023年田中敦法律事務所設立。
主たる取扱分野は、知的財産法、国際取引、スポーツ・エンターテインメント法、事業再生、国内外の訴訟・仲裁等。
著作権、営業秘密、英文契約、個人情報保護法等に関する執筆・講演の実績多数。
上場企業、中小企業、フリーランス(アーティスト、スポーツ選手を含む)等、事業規模を問わず、幅広い事業者へのリーガルサポートを提供している。
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