悩みには必ず終わりがくる / 石井 龍一弁護士（石井法律事務所）

弁護士を志したきっかけを教えてください

父親が弁護士でしたが、あまり家で仕事の話をするタイプではなかったので子供のころは弁護士という仕事をあまり意識はしていませんでした。

大学時代に、親友とゼミの研究で議論やアイデアを文章にまとめていた時に、「文章をまとめるのが上手いな。自分にはできないよ」と声をかけてもらったんです。
親友は私から見てもとても優秀で敵わないなと思っていたので、とても嬉しい経験でした。

人が話したことをまとめ、それを誰かに伝える能力があるのではないかと思うようになりました。
弁護士の仕事は悩んでる方の話を聞き、わかりやすくまとめて裁判所に提出したり、交渉したりする仕事です。
弁護士という職業が身近なこともあり弁護士になれば、自分の能力を活かせるのではないかと思ったことがきっかけです。

弁護士としてのキャリアを教えてください

兵庫県内にある法律事務所からキャリアをスタートしました。一般民事の他に公共団体の顧問も行っていたので、行政事件や県営住宅の明け渡しなども数多く経験しました。

印象に残っていることとして、意思疎通が難しかったり、無理な主張をされたり、個性の強い相談者の方が多かったです。それでも否定することなく、相談者の話をよく聞き、その人その人にあった解決策を導く。ここでの経験が、弁護士としての基盤になっていると思います。

現在、注力している分野を教えてください

現在は、父親の事務所に転職して、離婚問題の中でも、親権問題や面会交流の相談を多くいただきます。
法律で割り切れないことも多いですが、離婚問題で揉めている夫婦でも子供を前にすると表情が和らいぐことがあり、私自身も平和な気持ちになることがあります。
法律的な解決だけではなく、心のサポートも行い、この平和な瞬間を多く作り出したいと思っております。

弁護士として大切にしていることを教えてください

本当の意味での納得した解決を常に目指しています。
一人ひとりの相談者に出来る限り時間をかけて、やれることはすべて行うようにしています。
あとは、出来ないことははっきり伝えるようにしています。その際、出来ない理由を納得していただけるまで時間をかけて伝えます。

望んだ解決を得られなかった場合でも、
「やれることをやってくれたから、依頼をしてよかった」とおっしゃっていただけるように心がけています。

座右の銘があるとお伺いしましたが

落語家・立川談志師匠の「落語とは人間の業の肯定である」です。
落語って、お酒ばかり飲んで失敗する人など「完璧でない人」が主人公になります。
それを否定するのではなく、人間の弱いところや失敗、つまり「業」を肯定するのが落語家だとおっしゃっていたんです。
この言葉に出会ったのが、最初の事務所での経験の後だったので、すごく響きました。
弁護士の仕事も「人間の業の肯定」だと思うんですよね。

犯罪に手を染めてしまったり、ギャンブルで借金を背負ったり。「自業自得」だと言われればそれまでですが、それを否定するのではなく、法律で正当に裁き、その人の人格や人間性を肯定する。
どう更生していくか、どう生活を立て直していくか。
そこを最大限サポートするのが、弁護士の役割だと思っています。

相談者へのメッセージ

相談に来られる方は、辛い状況や弁護士に相談する緊張から顔が強張ってる方がほとんどです。
ですが、相談を重ねるうちに、どんどんと表情が明るくなってくる方が多いです。
今の苦しみは、必ず終わる時がきます。
今はどん底にいると思っておられるかもしれませんが、希望を持ってご相談ください。

弁護士情報

弁護士名：石井 龍一
所属弁護士会：神戸弁護士会
事務所名：石井法律事務所
事務所住所：兵庫県神戸市中央区元町通7-3-12 登美屋ビル3階

【略歴】
1992年（平成04年）兵庫県立明石城西高等学校 卒業
1996年（平成08年）慶應義塾大学文学部人間関係学科(教育学専攻) 卒業
2001年（平成13年）最高裁判所司法研修所司法修習 終了
2010年（平成22年）甲南大学法学部非常勤講師(〜2016年)

インタビュー取材をさせていただける弁護士の方、募集中

現在カケコムでは、インタビュー取材をさせていただける弁護士の方を募集しております。
取材および掲載についての費用は一切頂戴しておりませんので、ご協力いただける方は以下フォームよりお申し込みください。

お申込みフォーム：https://share.hsforms.com/1xwQjb3-aS1KW8beRkbJo_wdzcl4