「お客様を満足させるだけでなく、感動させる」 / 西明 優貴弁護士(森下総合法律事務所)
理容師・美容師と4代に渡って髪の毛を切る一家に生まれながらも弁護士の道を選んだ西明優貴弁護士は、法律事務所で多様な案件を経験し、独立。現在は森下総合法律事務所で活躍中です。幼少期からの夢を追い続けた西明弁護士に、弁護士としてのキャリアや信念についてお話を伺いました。
弁護士を志したきっかけを教えてください
私は美容師一家に生まれましたが、幼い頃からその華やかな美容の世界に向いていないと感じていました。
そんな中で、自分が家族に貢献できる仕事は、容姿、美的センスなどが問われる仕事ではなく、頭を使う仕事だ!と考えるようになり、最終的に弁護士を選びました。そのきっかけは兄の影響です。
人気漫画「こち亀」のワンシーンで、主人公の両津勘吉が、弁護士を目指す弟のために奮闘する姿に感動し、それが私の兄と重なって見えました。
当時、兄はかなりヤンチャで問題を起こすことも多かったのですが、面倒見がよく、私もよく助けられていました。
そんな兄が大好きだったので、兄が将来会社を継いで何かしでかしたときに(笑)、自分が守ってあげたい・助けになりたいと強く感じ弁護士を志したのです。
幼少期から弁護士になるために勉強をされていたのですか?
小学校の卒業アルバムに「将来の夢は弁護士」と書いていたくらい、弁護士になることを疑ってはいませんでした。しかし、小中高時代はバスケットボールに没頭していました。
高校2年生で怪我をするまで、Bリーグ(当時BJリーグ)の富山グラウジーズの練習に参加するなど、バスケに打ち込んでいました。
本格的にバスケットボールに打ち込んでいたんですね
はい、余談ですが、実は恋愛も関わってきます(笑)。
私は、小学生だった当時、若乃花貴乃花による相撲ブームに乗って相撲をしておりました(副キャプテンまで務めました)。
ところが、片思いしていた相手に「太っている人が嫌い」と言われて振られてしまったため、そこから痩せるために、バスケットボールのクラブチームに入団することを決断したのです。
余談が続きますが、中学校にあがると、そのクラブチームのエースが私の好きだった女の子のことを好きだと言い出しました。
私は試合に出たり出られなかったりの中途半端な存在で、恋敵は県を代表するエース…。私は悔しくて、そのエースの三倍練習することにしました。
高校にあがり、部活後は大学の夜練、夏休みは社会人リーグ、プロチームの練習にも参加しましたし、足に重りを付けて登校することもありました。
その結果、エースと立場が逆転するほど実力がつきました。これらの経験が今の私の強みでもある「雑草魂」を育んでくれたと思います。
そこからどのように弁護士への道を進むことになりましたか?
高校2年生で怪我をしてバスケを引退したことで、弁護士への道に本腰を入れることにしました。
大学は金沢大学の法学部に進学し、明治大学の法科大学院へ進みました。
司法試験に合格するための道のりはどうでしたか?
正直、お金がなくて大変でした。というのも、家業上全員高卒で18歳から自立した生活を送っていたので、私も18歳から自立して生活すべきと決め、仕送りを貰わなかったからです。
大学生当時は、ご飯に醤油をかけて食べていましたし、大学院の費用を捻出するために、モバゲータウンの小説大賞で100万円を狙って執筆するなど、金策については様々な努力をしました。
最終的に、明治大学の法科大学院が授業料免除、東北大学の法科大学院が授業料半額免除という結果になりましたが、貯金は常に10万円以下でしたので、明治大学を選択しました。
弁護士としてのキャリアについて教えてください
弁護士法人MartialArtsで1年4ヶ月勤務しましたが、仕事量はもちろんのこと、迅速な処理能力を要求されることが多く大変でした。
その後、虎ノ門桜法律事務所で4年6ヶ月勤務しましたが、ここでは、弁護士法人MartialArtsよりも更に迅速な処理能力を求められました(泣笑)。虎ノ門桜法律事務所では、不動産、労働(経営者側)、自動車保険・火災保険、破産管財、企業法務などの案件を手掛けました。
3年目からは事務所経費を代表と共同分担するようになり、事務所経営について学び始めました。
そして、独立して自分の法律事務所を設立しました。
独立するきっかけは何でしたか?
経営者一家に生まれ育ったので経営にはもともと興味を持っていました。代表と分担する経費額が、自分で事務所を設立・運営できるだけの金額に達したので独立することにしました。
独立前はネット集客を細々とやっていただけで紹介も少なかったのですが、独立した途端、紹介が一気に増え、今では売上のほとんどは紹介になっています。
独立後の経営者としてのこだわりや強みを教えてください
自分に課している行動規範が2つあります。一つ目は、心を「鬼」にして「修羅」になることです。
名前に「優」という字が入っている私は、ついつい当事者間の全体的公平を考えたり、相手方にも優しくする思考癖があります。しかし、私の仕事は、全体的公平等を図る裁判官ではなくあくまで代理人ですから「鬼」や「修羅」になり一方当事者であるお客様の利益を最大化するよう努めています。
二つ目は、単に、お客様を満足させるのではなく、感動させるためにはどうすればよいか?と考えることです。
弁護士の人数は毎年増加しており、東京での事務所開業はレッドオーシャンと呼ばれます。このような競争下では、お客様を満足させるだけでは足りません。
お客様を感動させるレベルの仕事をすれば、お客様が他で私を推薦してくれて半自動的に仕事が舞い込むようになりますので、このようなレベルの仕事を常に目指しています。
将来的には、各案件ごとにパワーチームを形成して案件ごとに最適なチームを組むことで、クライアントの多様なニーズに応えていきたいです。
IT化やDXについて取り組んでいることはありますか?
当事務所では、案件管理システムを導入しています。これにより、弁護士事務局が効率的に案件を管理でき、会計から案件管理まで一貫した効率化を目指しています。
また、コアタイム無しフレックスタイムの従業員も採用しています。案件管理だけでなく、事務所全体として今後もIT化を進めていきたいと考えています。
最後に、相談者の方へのメッセージをお願いします
私の売りは以下の3つです。
- 数千の裁判例・文献を読み込みました。
- ご相談には3時間以内に回答します。
- 相手方と直接会って交渉します。
どんな問題でも、お客様のために全力を尽くしますので、どうぞお気軽にご相談ください。
弁護士情報
弁護士名:西明 優貴(さいみょう ゆうき)
所属弁護士会:東京弁護士会
事務所名:森下総合法律事務所
事務所住所:〒135-0004 東京都江東区森下2丁目2番5号 森下ビル2階
2015年 弁護士法人Martial Arts
2017年 虎ノ門桜法律事務所
2019年 東京地方裁判所破産管財人
2022年 森下総合法律事務所開設
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