妻から離婚したいと言われたら?すぐに対応・検討すべきことを弁護士が解説
離婚を妻から言われたとき、あなたはどう対処しますか?離婚を妻から言われた直後は混乱し、感情的になってしまいがちですが、まずは一旦落ち着きましょう。離婚を妻から言われた原因を考え、正し対処法を見つけてください。また、最終的に離婚を受け入れる際にも、必ず相談をすることをおすすめします。
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妻から離婚したいと言われた…その理由は?
離婚したいと妻から言われた…。
まずはその離婚の理由を知っておく必要があります。妻はどうして離婚したいのでしょうか?
嫁が離婚したい理由(1) 自立願望が強くなり、一人で生きたいと考えた
離婚と妻から言われらのは、一人で自立したいという気持ちが強くなったからかもしれません。
たとえば夫からの生活費が少ないと隠れてバイトをする妻もいるようで、密かに自立への準備をしていた可能性もあるでしょう。
嫁が離婚したい理由(2) 独身のときの方が楽しかった気がする
夫婦になることは一定の自由が奪われることだともいえます。
自由気ままに動き回れる訳ではないですし、自分の都合が良くても夫的にまずいこともあり、以前のように自由に意思決定はできないでしょう。
独身の楽しさが忘れられず、離婚と妻から言っているのかもしれません。
嫁が離婚したい理由(3) 隣の芝は青く見える
他の夫が良く見えて、自分の夫と比べてしまうことも考えられるでしょう。
妻から離婚を切り出したのは、周囲の夫と比べ、何か物足りなさを感じているからという可能性もあります。
嫁が離婚したい理由(4) 他に好きな人ができた、不倫している
妻から離婚を言う際には、妻に好きな人がいたり、不倫をしているケースもあります。
普段の妻の行動などを振り返り、怪しい言動があれば注意してください。
嫁が離婚したい理由(5) 亭主関白で自己中心的な夫への不満が爆発
夫が亭主関白だと、嫌気がさして妻から離婚を言うこともあるようです。
離婚と妻から言うということは、それほど不満が溜まっていた証拠。
結婚したからといって妻を束縛するのは避けた方がよいといえます。
嫁が離婚したい理由(6) 夫の記念日忘れ・デート不足
「釣った魚に餌をやらない」という言葉があります。
一度手に入れたものにそれほど執着せず、持ち物にまだないものへの野心や希求性の方が強いのではないでしょうか。
気づけば支えてくれる妻への感謝を行動で示さなくなっている、なんてことはないか振り返ってみてください。
嫁が離婚したい理由(7) 清潔感がない、生理的に近づきたくない
昔は素敵だった、という良くあるセリフ。
若い頃には流石に勝てなくても、清潔感がないと一緒にいることが生理的に困難になることもあります。
男性は生きていければ問題ない・仕事に支障がなければ問題として認識しないことが多いですが、女性はそうはいきません。
一つ屋根の下で暮らすのであれば、清潔感には気を使いましょう。
嫁が離婚したい理由(8) 夫の家事・育児不参加
近年は男女共同参画社会が叫ばれて久しい世の中となりましたが、いまだに男性の家事や育児の参加時間は少ないようです。
共働きをして、男性並みに稼いでいるのに、家事は全部自分がやっているとあれば、その不公平感は募っていくことでしょう。
嫁が離婚したい理由(9) 夫のギャンブル依存症、浪費癖
離婚を妻から言うのは、夫のギャンブルや金銭トラブルが原因かもしれません。
日頃から浪費癖のある夫を持つと、気づいたら借金まみれになっているのではないかという恐怖から、妻は離婚したいと言っている可能性もあるでしょう。
嫁が離婚したい理由(10) 義父母との同居問題
義両親との同居は、どんなに良い義父母であったとしても妻からすると他人であるので、妻にとって大きなストレスになってしまっている可能性があります。
離婚したいと妻が言っているのは、義父母との同居問題が原因かもしれません。
離婚を妻から切り出されたら、どうするべき?
離婚を妻から切り出されたとき、誰しもがパニックになってしまうことと思います。
それでは、離婚を切り出された際にあなたが取ると良い行動について、解説します。
相手の言い分を冷静に聞く
妻から離婚を切り出されたら、どんな理由で離婚を切り出したのか等、妻の言い分をしっかり最後まで聞きましょう。
冷静さを欠いてしまい、途中で話の腰を折ってしまうと、相手との話し合いの余地もなくなってしまう可能性があります。
離婚に同意するかどうかよく検討する
妻から離婚を切り出された際、離婚に同意しても良いと思うこともあるでしょうし、夫婦関係を修復していきたいと思うこともあるでしょう。
その時自分がどんな気持ちを持ったのか、自分に素直になってよく考えてみましょう。
もし離婚を切り出された際に、混乱してしまい自分の気持ちが分からなくなってしまったのなら、数日距離をおいて、一人で冷静に考える時間を作ってみてください。
離婚に同意するかどうかはとても大きな決断になるかと思いますので、ご自身が納得するまで、じっくり考えましょう。
短期間の別居を切り出してみる
妻から離婚を切り出された場合、一度距離を空けるという意味で、短期間の別居を切り出してみるのも一つの手段です。
別居をすることで、お互いがいない生活がどのようなものなのかを実体験でき、お互いの必要性を改めて確認することができたり、自分の気持ちを落ち着いて整理することができます。
しかし、反対に、「相手がいない方が気楽にいられる」と感じてしまう場合もあるでしょう。
そのような場合は、離婚に向けて準備を進めていくと良いと思います。別居は離婚に直結する第一歩になる可能性が多分にありますが、それはそういうことだったということで仕方がないという面もあります。
自分や相手の離婚に対する気持ちをしっかり整理するために、一度検討してみましょう。
離婚を妻から切り出された際、とってはいけない反応
離婚を妻から言われているとき、とるべきでない反応があります。予め知っておきましょう。
すべきでない反応(1) 妻を否定する言動
離婚したいと妻から言われたとき、妻を否定するような言動は火に油を注ぐだけです。
関係を修復したいと思っているのなら、妻を否定するのは我慢し、まずは妻の意見を聞き入れましょう。
すべきでない反応(2) 妻に対する愚痴を第三者に言う
離婚したいと妻から言われたとき、妻に対する愚痴を第三者に言うのもNGです。
第三者から噂で妻の耳に入る可能性も否定できませんので、妻に関する話はしない方が賢明。
すべきでない反応(3) 妻の行動に干渉しすぎる
離婚したいと妻から言われているとき、妻の行動に干渉しすぎるのも避けましょう。
たとえば妻が感情的になっている場合には、自分も感情的になるのではなく、落ち着いて客観的に対応するのが適切です。
妻から離婚したいと言われた際、今後の関係を修復する方法7選
離婚を妻から言われたとき、関係修復を希望するのであれば、正しい対処法を落ち着いて実践していきましょう。
離婚したい妻との修復方法(1) 時間を稼ぐことで、気持ちが落ち着くのを待つ
離婚を妻から言われたとき、落ち着いて時間の経過を待つのもひとつの手段です。
女性はつい感情的に行動してしまうことが多いので、妻の気持ちが落ち着けば話し合いの余地があるかもしれません。
離婚したい妻との修復方法(2) 話合いの機会を持ち、改善や譲歩をする
離婚を妻から言われたとき、妻の状況が落ち着けば、話し合いの機会を持って改善するように歩み寄りましょう。
妻の意見を聞き入れながら、自分の非も認めつつ、どのように修復するのか前向きに話し合ってみてください。
離婚したい妻との修復方法(3) 第三者に間に入ってもらう
離婚を自分から言うほどの妻は感情的になっている可能性が高く、話し合いにならないことも考えられます。
第三者に入ってもらうことで、間接的に話し合うのもよい方法です。
このときの注意点は、「中立公正な」第三者に入ってもらう、ということです。一方の味方をすることが分かっている親族、親戚や友人などに入ってもらうと余計にこじれることが多いので避ける方が無難です。
もし全く事情を知らない第三者に話を聞いてもらいたいなら、夫婦カウンセリングを受けると良いでしょう。
夫婦カウンセリングをするメリットや効果について具体的に知りたい方は、下記の記事をご覧ください。
離婚したい妻との修復方法(4) 家事・育児に積極的に参加する
無償労働の役割分担の線引きが曖昧だと、永遠にその不満からは解放されません。
それぞれの生活スタイルに合わせて最適な再分配を行いましょう。
離婚したい妻との修復方法(5) 妻の不満に耳を傾ける
長い間共に時間を過ごした相手といえど他人であることに変わりはありません。
テレパシーは人間にないのですから、ちゃんと相手の都合・気持ちを聞いて生活することを今後は大事にしましょう。
離婚したい妻との修復方法(6) 仕事より家庭優先にする決意
例えば、会社での飲み会を断って妻や育児・家事を優先するなど、自らの人生の優先度を決定しましょう。
家庭優先という指針にしたがって行動することを決めましょう。
離婚したい妻との修復方法(7) プレゼントを送る
バラの花束、ケーキ、旅行など、ベタなプレゼントはベタと言われるだけのものは意外と効果があります。
一般的と言われるほど広まっているものは、それだけの効果があるのです。
また、実践するのもさほど難しくありません。
離婚を拒否したいなら妻の離婚理由が法律で認められるか確認する
離婚事由は法律で決められています。法律ではそれに該当しない場合は、同意しなければ婚姻関係を解消できない、と定められているのです。
法的に認められる離婚事由(1) 不貞行為
配偶者以外の人と性的な関係にある場合は、不貞行為とみなされ、離婚事由に値します。
不貞行為を理由に離婚を妻から言われている際には、法的にも離婚が認められてしまうことがほとんどです。
法的に認められる離婚事由(2) 悪意の遺棄
悪意の遺棄とは、婚姻関係にある夫婦間の義務である「同居の義務」「協力義務」「扶助の義務」に対して違反をした場合の離婚原因となるものです。
たとえば、「生活費を渡さない」「理由のない別居」「健康な夫が働こうとしない」などが挙げられます。
法的に認められる離婚事由(3) 三年間の生死不明
三年以上、連絡が取れずに生きているのか死んでいるのかも分からない状況が続き、それが第三者が見ても認められる状況であれば、離婚事由と認められます。
離婚を妻から言っている場合、夫の生死不明が三年以上続いていれば、離婚は認められるのです。
法的に認められる離婚事由(4) 強度の精神病で回復の見込みがない
精神病が続いており、その症状が極めて強く、回復が困難であると客観的に判断された場合も、離婚事由に認められます。
婚姻生活を続けていくのは難しいという場合には、妻からの離婚の申し立てでも認められるでしょう。
法的に認められる離婚事由(5) 婚姻を継続しがたい重大な事由
最後の項目はかなり抽象的ですが、最近の判例ではDV、モラハラなどが該当するようです。
共に暮らすことができないほどの問題が夫婦間に生じている、と捉えれば間違い無いでしょうか。
それ以外にも長期の別居などがあります。
離婚を決めたらやるべきこと
それでは、離婚を決意した場合、どのような準備を始めていけば良いのでしょうか?
子供の親権をどちらが持つのか決める
未成年の子供がいる場合、離婚する際に両親のどちらが親権を持つのかを必ず決めなければなりません。
どちらが子供を養育しやすい環境にあるのか等、よく検討して、親権者を決めましょう。
子供にとってどちらの親についていくのが良いのか等、親権者を決めかねている場合は、下記の記事でご紹介している、親権者を決定する判断基準を参考にしてみてください。
また、もし親権で争いがあるなら、一度弁護士に相談されることをおすすめします。
弁護士に相談・依頼をすることで、どのように話し合いを行えば良いか的確なアドバイスをもらえたり、あなたに代わって相手を説得してくれる可能性があります。
離婚後の生活設計を立てる
離婚をする場合、できるだけ早めに離婚後の生活設計を立てておきましょう。
離婚準備に必要なお金については、下記の記事で具体的に紹介していますので、ぜひご一読ください。
>>【関連記事】離婚準備に必要なお金とは?離婚準備でしておくべきこと7つ
離婚条件をしっかりと決める
離婚する場合は、自分にとって不利な離婚は避けるためにも、財産分与や慰謝料、養育費等の離婚条件をしっかりと決めましょう。
離婚の際にどんな請求ができるのかについては、下記の記事で具体的に解説しています。
離婚経験のある友人や知人に相談してみる
離婚を妻から言われたとき、離婚経験のある友人や知人の意見は参考になるのではないでしょうか。
実際に経験した人ならではのアドバイスや助言をしてもらえるかもしれません。
離婚問題を扱っている専門機関に相談する
本当に離婚したい理由は妻が不貞行為を行なっている中で、他に好きな人ができたからだが、それを言うと離婚の際に不利になるからと別の理由を言っている場合があります。
専門機関に相談をし、正しい対処を教えてもらいましょう。
弁護士に相談する
離婚は法的な知識が必要な事案であり、素人が一人で対処するのは難しいものです。
法律の専門家である弁護士に相談をし、離婚について不安なことを相談してみてください。
不利な立場にならないよう、法的にアドバイスしてもらうことも可能です。
また、カケコムなら、初回の相談を無料で受け付けている弁護士も登録していますので、ぜひ一度お気軽にお問い合わせください。
三輪弁護士からのメッセージ
夫婦とはいえ、他人との共同生活を営むわけですから、全く波風の立たない夫婦関係というのは考えられないでしょう。むしろ波風が立った時に夫婦関係の真価、人間としての真価が問われる局面かもしれません。真摯に自分と相手と向き合い夫婦関係を継続できるのか、離婚して別々の人生を歩むのか考えてみてください。
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まとめ
離婚を妻から言われたとき、焦らず冷静に対処するためには感情的にならないことが大切です。
また、不安なことは周囲に相談することで、適切に対処していきましょう。
法的に不安を感じる場合には、迷わず弁護士に相談を。
あなたにとって不利な結果にならないよう、法的に正しい対処を導いてくれるはずです。