浮気は犯罪?「二股」に法的な制裁は与えられる?
浮気は「犯罪」?最近はTVや週刊誌で浮気がとがめられることが非常に増えてきており、「浮気は犯罪なのでは?」と疑問を持つのも自然でしょう。今回はこのいまさら聞けない疑問に答えるとともに、「いわゆる二股は違法なのか」「浮気に対する法的な対応策は何か」なども解説します。
目次
浮気は犯罪ではない?二股されても慰謝料請求できない?
浮気は簡単に許せるものではなく、浮気をされたら何らかの制裁を与えたいと思うものですよね。
TVや週刊誌でも浮気をとがめられることが非常に多くなってきましたが、浮気は犯罪なのでしょうか?
浮気が犯罪じゃないとすれば、法的に制裁を与えることはできないのでしょうか?
また、未婚者の「二股」「三股」も世間的なバッシングをよく受けますが、「二股」や「三股」をされた場合に法的には何もできないのでしょうか。
浮気に関するよくある疑問にお答えします。
浮気・不倫は犯罪ではない|民事責任が問題となるだけ
結論からいえば、浮気は犯罪ではありません。
とはいえ、浮気に対し法的責任を追及できる場合はあります。
浮気・不倫は犯罪ではない
未婚者の浮気・不倫も、既婚者の浮気・不倫も犯罪にはなりません。
犯罪は「刑法(特別刑法を含む)」で規定されている場合にだけ成立しますが、浮気や不倫は「刑法」で犯罪とされていないのです。
既婚者の浮気・不倫の場合、民事責任追及として、離婚や慰謝料の請求ができる場合がある
犯罪として刑罰が科される責任を「刑事責任」といいます。
対して、それ以外の慰謝料を支払う義務を負うなどの責任を「民事責任」といいます。
この2つの責任は別物で、既婚者の浮気・不倫の場合、「不貞な行為(不貞行為)」といえれば、民事責任を追及できるというルールになっています。
不貞行為とは性交渉・性交類似行為のこと
浮気・不倫の民事責任を追及するためには不貞行為が必要といいましたが、不貞行為は、性交渉や性交類似行為があった場合に認められます。
不貞行為が認められれば、離婚請求ができ、相手が離婚したくない場合でも一方的に離婚できる可能性が高まります(裁判離婚・民法770条)。
また、不貞行為があれば、夫婦の貞操義務違反があったとして、不法行為に基づき慰謝料請求(民法709条・同710条)が可能です。
未婚者の浮気は民事責任追及すら難しい|「二股」は合法!?
既婚者の場合、浮気・不倫は犯罪でないとしても民事責任を追及できることがわかりました。
ただ、一般に「浮気」が問題になるカップルは未婚者同士なことも多いでしょう。
未婚者が浮気している、いわゆる「二股」「三股」の場合、法的な責任は追及できるのでしょうか。
未婚のカップルの場合、法的な貞操義務などが定められていないから、慰謝料請求は難しい
既婚者の場合、民法で「既婚者には貞操義務がある」というルールがあるため、法的な責任がとれることになっていました。
一方で、民法では未婚者の貞操義務は規定されていないため、未婚のカップルの浮気の場合は、民事責任追及が難しいといえます。
パートナーの浮気・不倫相手が既婚者であったとしても、同様です。
(ただし、パートナーの浮気・不倫相手が既婚者だった場合、パートナーが浮気・不倫相手の配偶者から慰謝料請求を受けることがあります。)
つまり、「二股」は違法にならない
未婚のカップルの場合のいわゆる「二股」は道徳的には許せる行為ではありませんが、「二股」は法的には犯罪とも違法ともされないことになります。
このことは、三股でも四股でも変わりません。
残念なことに、次の例外に当たらない限り、「二股」をされても、他に違法行為がない限り、法的な対応は難しいことになってしまいます。
「不倫」も「二股」もともに世間的なバッシングの対象となりがちですが、法律の世界ではかなり違いがあるようです。
婚約関係や内縁関係にある場合は慰謝料請求できる場合がある
ただ、例外的に、婚約関係にあった場合や、内縁関係にあった場合には、慰謝料請求ができる場合があります。
夫婦に準ずる関係にあるためです。
したがって、未婚者の「二股」への法的対応は難しいものの、この場合には対応が可能といえます。
「二股」を法的に止めたいならば、「婚約してしまう」というのも選択肢としてあり得ます。
夫や婚約相手の浮気の民事責任を追及したい場合
浮気は犯罪ではなく刑事責任は追及できませんが、民事責任を追及できる場合があるとわかりました。
民事責任を追及できる場合、どのようにすればよいのでしょうか。
浮気や不倫の証拠を集める|性交渉・性交類似行為の証拠が必要!
法的な責任を追及していくためには、証拠が重要です。
法的には、性交渉等を伴う浮気・不倫しか違法となりません。
したがって、浮気や不倫の証拠を集める際にも、性交渉・性交類似行為の証拠を集めていく必要があります。
証拠の収集は探偵に依頼することがお勧め
浮気・不倫の証拠を素人やパートナー本人が集めることにはリスクがあります。
手間やお金をかけたのに、証拠収集に失敗したり、無駄な証拠しか集まらないなんてことになりかねません。
調査の専門家である探偵に証拠収集を依頼することをお勧めします。
離婚や慰謝料請求をする場合には弁護士に相談することがお勧め
離婚や慰謝料請求には法律が関わってくるため、素人が離婚や慰謝料の請求をしてもうまくいかないことが多々あります。
弁護士であれば、あなたの代理人として離婚・慰謝料請求をすることができるので、弁護士に依頼することであなたの請求の成功可能性を高めることができます。
また、あなたが請求する場合の時間や労力も節約することができます。
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浮気は犯罪?「二股」に法的な制裁は与えられる?のまとめ
まずは、浮気が犯罪じゃないということを覚えておきましょう。
そして、未婚者の場合、「二股」でも「三股」でも違法性はなく、法的な対応は難しいことも覚えておきましょう。
未婚者の場合、婚約関係や内縁関係が認められれば浮気の慰謝料を請求できる場合がありますので、法的に浮気を防止したい場合には、「婚約をしてしまう」という選択もあり得ます。
逆に、既婚者の浮気であれば、民事責任追及として離婚や慰謝料請求をすることができる場合があります。
また、離婚をせずに慰謝料のみを請求することができます。
探偵を利用して浮気の確実な証拠を押さえたうえで、弁護士に依頼して離婚や慰謝料を請求していくことが、法的な制裁を与える一般的な方法になります。
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