義理の親・姑嫌いが原因で離婚できる?毒親やマザコン夫への対処法を弁護士が解説
嫁と姑の問題など義理の親が原因で離婚を考えている。なんとか義両親とうまくいく解決法はないか探している。義理の親との問題で離婚する夫婦は少なくありません。義理の親とうまくいかないという原因で離婚をすることはできるのでしょうか?
「義理の親、姑から毎日文句を言われて耐えられない」「離婚をして姑問題から開放されたい」と思っている方は、弁護士に相談することで下記のようなメリットを得られる可能性があります。
・あなたに代わって配偶者に離婚をしたい理由等を説明し、できるだけあなたに有利になる条件で、離婚に向けて交渉してくれる。
・離婚を説得させる材料が足りない場合は、さらなる証拠集め、証拠作りのサポートをしてくれる。
・離婚後の生活設計をどうすべきかまで含めて、アドバイスしてくれる。
カケコムには、離婚を拒否していた配偶者に対して、弁護士が交渉を行ったことで、無事離婚に応じてもらえたという事例を持つ弁護士も登録しています。
相手が離婚を拒否していても、このように弁護士に頼ることで状況を前に進ませることができる可能性があります。
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義理の親・姑が原因で離婚に至るケースはどのくらい?
平成30年度の「19 婚姻関係事件数 申立ての動機別申立人別 全家庭裁判所」のデータによると、「家族親族と折り合いが悪い」ことを動機として申し立てが行われた事件数は、男女別に下記の通りでした。
- 夫側:2,294
- 妻側: 3,171
件数自体は妻側の方が多い結果でした。
また、夫側の申し立ての動機の中で、「家族親族と折り合いが悪い」ことを動機として申し立てを行った事件数は4番目に多く(「その他」「不詳」を除く)、妻側の申し立て動機の中では7番目に多い(「その他」「不詳」を除く)です。
このように家族親族と折り合いが悪いことで婚姻関係事件を申し立てる人は女性だけでも3,000人以上がいるため、離婚を考えるほど姑問題に悩んでいる女性は複数人いるということでしょう。
それでは、義理の親、姑が原因で離婚を考えてしまうのには、どのような理由があるのでしょうか?
義理の親・姑が原因で離婚を考えてしまう理由は?
結婚したとたん、今まで関係のなかった人を親として接しなくてはならない、これは誰にとっても難しいことです。ですがなぜ離婚を考える程に関係は悪化するのでしょう。
そこには義両親との関係を一層難しいものにする「負のサイクル」とも言える悪循環があります。負の感情に対処するためにどのようにして関係が悪化するのか、その構造をまずは理解しましょう。
義理親が原因で離婚を考えるサイクル(1) 関係を築かねばという義務感
結婚するまでは、息子の恋人であってもまだ他人で、本音を言わずに付き合っていけるものです。ですが、結婚すると義理ではありますが親戚にはなり、体裁や実子かわいさ故に様々な言わなくてもいいことを言ってくる方はいるようです。
そこで夫婦の問題への口出しなど衝突が多くなると「いやだな」「付き合いたくないな」とこれからの義両親との付き合いに気が重くなっていきます。ですが義理とはいえ付き合いが必然的に付き合いが生じる機会が発生しますし、老後の面倒を見なくてはいけないのかなど、なんとか関係性を改善しなくてはいけない気分が頭をもたげてくるとストレスが溜まっていきます。
義理親が原因で離婚を考えるサイクル(2) 義理の親・姑の過干渉に耐えられなくなる
義理の親・姑が過干渉であるとき、いつも監視されているようで気が休まらず、何をするにも義理の親・姑の目が気になってストレスが溜まっていってしまうことも考えられます。
そのストレスに耐え続けようとした結果、我慢が限界を迎えてしまい、「もう義理の親・姑とは一緒に暮らせない」という思いから、離婚を考えることもあるでしょう。
義理親が原因で離婚を考えるサイクル(3) 義理の親・姑に毒親のような行動がある
義理の親に毒親のような行動があった場合にも、離婚を考える原因になる可能性があります。
毒親のような行動とは、例えば「完璧な家事をできないなんてうちの息子が可哀想」「あなたに息子は相応しくない。なんであなたなんかと結婚したのか理解できない」等のモラハラ発言があったり、あなたやあなたの配偶者が自分の思い通りに動かないと腹を立てる等の行動が挙げられます。
このような行動がある場合には、大きなストレスとなり、離婚を考えてしまっても仕方がないかもしれません。
義理親が原因で離婚を考えるサイクル(4) そのストレスが家事・育児にも影響する
「義理の親が嫌い」そんな精神的ストレスが、夫婦生活にまで波紋をもたらすこともあります。
孫の教育についてや、家事の仕方など、こと細かくあなたの嫌いな義両親が夫婦の生活に口出ししてきたら、その心労はかなり大きいでしょう。さらにそのことで頭がいっぱいになり、家事や育児がおろそかになってしまう、ということもあるようです。
責任が強い人ほど、ご自分のそういったミスを許せず、しかも前ならできたはずだ、として自分を責めよりストレスを感じてしまいます。そうするとさらに義両親との関係改善がしにくい心理状態になり、関係性はさらに悪化しかねません。
義理親が原因で離婚を考えるサイクル(5) 夫婦喧嘩
義理の親に直接言いにくい時、実子である配偶者に相談されるでしょう。ですが忙しいなどを言い訳に取り合ってくれないこともあると思います。しかし、相手が自分から見た状況でしか物事を考えないでいると、あなたのストレスをそれほど問題と感じない場合も少なくありません。それどころかまるでこちらが悪者のように扱う方もいるでしょう。
「そのくらいのこと我慢してよ」と話を聞いてくれないばっかりだと、自分よりも義両親の味方なんだ、という気持ちになり、孤独を感じます。自分の味方をしてくれない相手と一緒に居たいはずはありません。そうなってくると離婚を考えることは何ら不自然ではないでしょう。
義理親が原因で離婚を考えるサイクル(6) 配偶者がマザコンである
配偶者がマザコンで、あなたが義父母からどんな嫌味を言われたとしても、「お母さんは悪くない」の一点張りだった場合、離婚を考えてしまうことも仕方がないでしょう。
配偶者が義理の両親の味方についてしまったら、3対1の構造ができてしまいます。そうなると精神的にきついでしょうし、あなたが悪くない場合でも自分を責めてしまうこともあるでしょう。
その結果、離婚したいという気持ちになる可能性も十分にあるでしょう。
義理の親・姑が原因で離婚する前にできることは?
夫婦の仲が悪くなったら離婚を考えるのも仕方ありません。でも、それが義理の親が原因なら何とかできる方法も残っているのではないでしょうか。
義両親との関係解決策(1) 義理の親・姑を味方にする
あえて義両親に相談を持ちかける、という手段を最初にご提案します。義両親がそれだけ指示を出してくるのは「自分のほうが人生の先輩」「自分のほうができる」といった自負があるからです。
その「先輩」に意見を伺い、ある程度それを活かしてみましょう、そしてその成果を報告しましょう。この行為自体、ストレスがかかるとは思いますが、何もせずに今後の長い期間を苦しみ続けるよりはマシなはずです。相手も「頼りにされている」と感じたらどういう気持になるでしょうか。おそらく悪い気持ちはしないですよね。
義両親との関係解決策(2) 義理の親・姑に気づかせる
言われている側は「辛い」「義理の親が嫌い」と感じていても、当の義両親はそもそも悪いことをしている自覚がない可能性が高いです。
難しいかも知れませんが、直接伝えてみるのも一つの手段です。その際は今後にしこりを残すような言い方は避け、「お義母さんのいうようにはできず、それを指摘されることがつらい」「どうしたらうまくやっていけるかを考えたい」というように前向きな提案の形で伝えるようにしましょう。
義両親との関係解決策(3) 義両親・姑と別居する
義理の親と同居していて、しょっちゅう顔を合わせているのが衝突の原因なら、離婚に発展してしまう前に思い切って義理の両親と別居することも考えてみましょう。他に兄弟がいたら義両親の面倒を変わってもらうことができる可能性もあります。
義両親との関係解決策(4) 義両親・姑と距離を置く
夫はいい人、私の気持ちをわかって義理の両親との仲を取り持とうと努力してくれるけれど、義理の親は頑なに自分の考えを押し付けてくるだけでわかり合おうとしない。夫も自分の親ながらもうどうにもできず、離婚もしたくない。
そう思うなら、義理の親との距離を置いてしまうことも夫婦で話し合ってみましょう。具体的には、金銭の送り合いをやめたり、連絡を取り合うことをやめたりなどが考えられます。
義両親との関係解決策(5) 配偶者と別居する
もしあなたの夫が姑の肩を持ったり、姑の小言を伝えてきたり、あるいは姑がたびたび家に来て気が休まらないのであれば、夫と別居をするという方法もあります。
別居することで姑の小言を姑自身や配偶者づてに聞かずに済みますし、姑に会う可能性のない環境に身を置くことで安心して生活できるからです。あなたが別居という形を取ることで、夫もあなたが本気で嫌がっていることを身を以て知ることになり、姑との問題を解決できるよう動いてくれるかもしれません。
また、長期間別居することで婚姻関係が破綻しているとみなされた場合、裁判で認められる離婚理由になる可能性があります。
そのため、あなたに離婚の意思があるなら、長期間の別居も視野に入れてみると良いでしょう。
離婚を見据えた別居を考えている場合は、必要な準備について知っておくのが今後の生活のためにもおすすめです。下記の記事で必要となる準備を詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
また、離婚をするかは別として、一旦一人で考える時間を作るために別居をしたい場合には、予め別居期間を設定し、短期間の別居をしてみるのもおすすめです。
単なる別居をするか、離婚に向けて動くかについて悩んでいる方は、ぜひ下記の記事も参考にしてみてください。経験者の意見を知ることができます。
義理の親・姑が原因で離婚はできるのか
義理の親との関係が苦痛で仕方ない。そんな理由で離婚することはできるのでしょうか。
協議離婚なら可能
そもそも離婚の話し合いをする際、下記の図のように、まずは夫婦間で協議をし、話がまとまらなければ調停委員を挟んで話し合う調停へ進み、それでも解決しない場合は裁判へと進みます。
そして、夫婦二人だけで話し合って離婚することを協議離婚といいます。
この協議離婚の場合は、お互いに「離婚しよう」という気持ちがかたまったら、あとは離婚届を提出するだけで離婚が可能です。その原因が義理の親との不仲であってもです。
夫婦はお互いに助け合う義務があります。ですが、相談しても親の方ばかり持つ配偶者が、いったい今後なにからあなたを守ってくれるのでしょうか。もし相手に相談しても一切取り合ってくれないのであれば、関係を解消することを視野に入れましょう。
ただし、裁判まで進んだ場合は裁判で認められる法定離婚事由にあてはまる離婚理由が必要となります。
配偶者が離婚に同意しない場合はどうすればいい?
夫婦の話し合いがまとまらず協議離婚が失敗に終わり、それでも離婚したい場合には調停や裁判で離婚を目指すこともできます。その際は第三者に法律に準じて判断をしてもらうことになるので、法定離婚事由という「法律で離婚が認められる状況や理由」が必要になります。
この法定離婚事由を義理の親との関係が悪いということだけでは認めてもらうことは難しいです。どんなことを言われているのかを客観的に示し、それがどの程度の頻度か、暴力などは振るわれたか、それにより夫婦関係自体も破綻したか、そういったことを示していく必要があります。
単に義理の親との関係性が悪いだけでなく、配偶者が義理の親の肩を持ったり、中立を装ったりして自分を助けてくれない場合には、義理の親ではなく、配偶者自身の問題と捉え、離婚原因を構成していくことが可能です。
その場合は「性格の不一致」的な形になり、離婚原因としては強くないため、一定期間の別居などの要素も必要になってくるかと思います。
いずれにしても、別居に至る原因、事情として、配偶者や親からどのような言動を受けたのか、日時、状況、態様などを具体的に詳しく記録しておくことは不可欠です。
証明の仕方や、どんな理由を示せばいいのかは夫婦の状況によります。同じ夫婦はこの世に2つと存在しないからです。もし離婚が難航しそうだと感じたら早めに離婚に詳しい弁護士に相談をしておきましょう。
義理の親・姑が原因で慰謝料請求はできるのか
義理の親・姑が原因で配偶者に慰謝料請求したい場合、協議や調停で配偶者の同意が得られるのであれば、慰謝料を請求することが可能です。
しかし、裁判まで移行した場合は、慰謝料を請求する相手から精神的苦痛を受けたことを証明する必要があります。
そのため、もし裁判で慰謝料の請求を行いたいのであれば、弁護士等に相談をし、どのような証拠を集めておくべきなのかや、どのように主張していくべきか等を予め決めておくのが良いでしょう。
義理の親・姑との不仲で離婚できない場合はどうすればいい?
自分のケースは、義理の親が原因で離婚することができるのだろうか?
そんな悩みは専門家に相談することで解決することもあります。
カウンセラーに相談する
義理の親との問題は、親しい人にもなかなか相談できない身内の話です。
そんな時に利用したいのがカウンセラーの存在です。カウンセラーはまったくの第三者なので、知人に相談するよりも話しやすいと思う人が多いようです。
カウンセラーの中には嫁姑問題など義理の両親に対する問題を専門的に扱っている人もいます。「うまい解決策が見つからない」そんな場合はカウラセラーに相談してみると良いでしょう。
夫婦カウンセリングについては、下記の記事でメリット等を解説しています。夫婦カウンセリングを検討している人は、ぜひ参考にしてみてください。
知人・友人に相談してみる
知人や友人に相談してみることもひとつの手段です。
あなたのことをよく知っている人なら、あなたの性格に合ったアドバイスをしてくれるでしょうし、既婚や離婚経験のある友人なら、より的確なアドバイスをしてくれるかもしれません。
もしあなた自身の話として話しづらいのであれば、「友達の話なんだけど…」というふうに、誤魔化しつつ話すのもおすすめです。
弁護士に相談して、離婚を進める
義理の親とのことで夫婦関係が悪くなり、もう離婚するしかないと気持ちが固まっている人は、カウンセラーではなく弁護士に相談した方が良いでしょう。
調停や裁判に行ったとしても離婚することが可能な状況なのか、その場合どのように離婚をすすめたら良いのかなど、離婚問題に強い弁護士に相談をしておくとひとりで行うよりもスムーズに解決することができるでしょう。
また、カケコム登録弁護士には、相手に離婚を拒否されていた場合でも弁護士が間に入って交渉を行ったことで、無事離婚の合意を得ることができた実績を持つ弁護士もいます。
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義理の親・姑が原因で離婚するリスクも知っておく
義理の親・姑が原因で離婚する場合は、下記のようなリスクがあることも忘れてはいけません。
今後のあなたの生活を無理のないものにするためにも、離婚に踏み切る前にどんなリスクがあるのか知っておきましょう。
子供がいる場合は親権を得られるかどうか分からない
子供がおり、離婚する場合は、夫婦のどちらが親権を持つのかを必ず決めなければなりません。
一般に母親の方が親権を得ている傾向があると言われていますが、母親だからといって親権を得やすいわけではなく、母親、父親関係なく、子供を育てられる環境が整っていると判断された方が親権を得ることになります。
そのため、必ずしもあなたが親権を得られるとは限らないため、親権を得られない可能性があることも頭に入れて置かなければなりません。
離婚後の生活の初期費用がかかる可能性がある
もしあなたが家を出ていき、新しい家を探して生活をしていく場合、引っ越しや敷金礼金等の初期費用が必要になってくる可能性があります。
そのため、理想は、離婚を切り出す前に離婚後の数ヶ月間程度は生活ができるだけの費用をためておくと良いでしょう。
専業主婦の場合は仕事を探す必要がある
離婚後は家賃や生活費、子供がいる場合は養育費が必要となってきます。
養育費は元夫からの支払いで賄える可能性もありますが、専業主婦であった場合、家賃や生活費を稼ぐには新しい仕事を見つけて生活していかなければなりません。
できれば仕事を見つけて、離婚後の生活に足る費用を賄える環境を整えてから離婚するのが望ましいでしょう。
まとめ
義理の両親が「婚姻を継続し難い重大な事由」の原因を作っている場合、それを理由に離婚することが可能だということがわかりました。
まだ離婚したくないという人は、自分ひとりで悩まずに
- 夫に間に入ってもらう
- カウンセラーに解決策を相談する
など他の人と相談しながら嫁姑問題を解決していきましょう。
どうしても離婚が避けられないなら、こちらも1人で何とかしようとせずに、離婚問題に強い弁護士に相談してみるのが良いでしょう。
思い当たる状況があれば、いち早く弁護士に相談し、どのような法的問題が発生し得るか・どのように対応すべきかを確認するのも一つの手です。
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