離婚後子供の行事に参加しても大丈夫?参加するための方法と参加すべきでない状況について解説
離婚後に子供の行事に行きたいという人は多いと思います。世間一般的な意見は様々あると思いますが、法律的な観点から見ると、離婚後に子供の行事に参加する権利はあるのでしょうか。
離婚後子供の運動会や参観日に行きたい…
離婚をし、親権が元配偶者のもとにあったとしても、親子の縁は切れません。
元配偶者に愛も情もなくなっても、子供への愛情は変わらないという人が多いのではないでしょうか。
しかし親権がないと子供と頻繁に会うこともできませんし、子供の成長を細かく見ることができません。
せめて子供の成長を見ることのできる参観日や運動会、発表会に参加したいと思いますよね。
しかし、親権がないのに参加できるのでしょうか?学校や元配偶者から何か言われたりしないのでしょうか?
ここではそんな疑問を解消したいと思います!
親として学校行事に参加するためには、下記でご紹介することを準備しておくようにするといいでしょう。
離婚後子供の行事に参加するために(1) 離婚協議書に子供の行事について記載する
基本的に離婚をする際、親権や養育費の額や面会交流の頻度を決めますが、学校行事の件は取り決めないことも多いです。
しかし、学校行事への参加は面会交流の一環と考えられますので、大前提として離婚の際には面会交流の条件についてきちんと取り決めをし、その中で学校行事への参加についても取り決めておくのが妥当です。
ですから最初から学校行事への参加は可能であること、学校行事がある際には通知をすることなどを離婚協議書に定めておくといいでしょう。
もう既に離婚をしている場合でも、取り決めをすることは可能ですから、改めて話し合いをしましょう。
離婚後子供の行事に参加するために(2) 面会交流調停の申立て
面会交流が一切認められていないのに、子供の学校行事に行くのは望ましいことではありません。
しかし、離婚の話し合いの際に面会交流について話し合いがまとまっていなかったり、当時は面会交流について適当に決めていたというような場合は、家庭裁判所に調停を申し立てれば面会交流が認められる余地はあります。
面会交流調停の申立書は裁判所ホームページからダウンロードすることもできます。
調停についてわからないことがあれば弁護士に相談してみましょう。
離婚後子供の行事に参加するために(3) 弁護士へ相談する
自分には面会交流権を行使させてくれなかったり、そもそも面会交流に関する交渉に応じてくれないという場合には、早期に弁護士に相談をしましょう。
子どもにまつわる問題を同時に解決することができるので、困っているならまずは弁護士に相談するのがおすすめです。
ただし、こんな場合は離婚後子供の行事に参加すべきではない
行事に行くべきではない場合も存在します。どんな場合か見ていきましょう。
子供の行事に参加すべきでない場合(1) 面会交流が認められていない
面会交流権は子供が親権・監護権のない親に会うための権利であり、協議離婚では離婚届に面会交流について取り決めをしているかにチェック欄があります。
話し合いで面会交流について決まらない場合は、面会交流調停・面会交流審判によって決めます。
話し合いならまだしも、面会交流調停・面会交流審判で面会交流が認められないのは、子供が親との面会を嫌がっていたり、面会が子供に悪影響を及ぼすと推測されるような稀なケースです。
このように面会交流権が認められていない場合は、子供の学校行事に参加するのも避けるべきでしょう。
また、面会交流は認められているものの、学校行事の参加については認められなかった場合も、同様に学校行事への参加は避けましょう。
どうしても参加したい場合には、面会交流調停を申し立てるか、相手方親権(監護権)者と個別に相談しましょう。
子供の行事に参加すべきでない場合(2) 接近禁止命令を出されている
元配偶者や子供にストーカー行為をし、接近禁止命令が出されている場合は、残念ながら学校行事には参加するべきではないでしょう。
接近禁止命令に反して子供に接触、元配偶者に接触してしまえば罰則を受ける可能性は多いにあります。
そもそも接近禁止命令が出されるようなストーカー行為をしてしまった自分が悪いので、会いたい気持ちはわかりますがぐっと堪えましょう。
子供の行事に参加すべきでない場合(3) 保護者証が必要なのに学校に連絡していない
昨今学校内で起こる犯罪を防止するため、勝手に校内には入れないような措置を取っている学校もあります。
保護者でさえ、保護者であることを証明しないといけない場合もあります。
そんな決まりのある学校に勝手に入ってしまうと不審者扱いをされますし、建造物侵入罪に問われることもあります。
学校行事に参加したい場合は、子供の担任や学校の方に事情を説明し、許可を取っておくべきでしょう。
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まとめ
親権をとりたかったけれどとることができず、泣く泣く離れて暮らしている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
そんな愛する子供が成長し、生き生きと過ごす姿を見ることのできる学校行事にはぜひ参加しておきたいですよね。
子供が子供でいてくれる時間はあっという間です。見逃したくなんかないはずです。
困っていることがあれば弁護士に相談し、解決して頂ければと思います。
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