離婚後同居する前に知っておくべき手当や住民票のこと
離婚後同居する場合、法律的な注意点があることをご存じですか?離婚後、家庭の事情で元夫や元妻と同居を続けなければならない場合もあるかと思います。しかし、離婚後に同居するケースは数としては多くないことから、法的に不都合が発生することも多いのです。本記事では、離婚後も同居を続ける場合の注意点をご紹介します。
離婚後も同居を続けることの法的問題とは
離婚をすると、結婚前にあったような別々の暮らしをする人が圧倒的多数になりますね。離婚後同居するというのは、特別な理由がある場合以外には考えにくいことです。
そして法律というものは、基本的に世の中の多数派に対応しやすいように決められていることが多いです。そのため、少数派の離婚後同居という選択をすると、法律的な問題が出てくる可能性があるのです。
そこでここからは、離婚後同居をする際に起こり得る、法的な問題点や注意点について解説していきます。
各種手当がもらえない可能性がある
離婚後同居をすると、一般的に離婚後にもらうことができるはずの各種手当がもらえない可能性があります。
例えば二人の間に子どもがおり、妻側が引き取る場合、通常なら母子手当として子どもを養育する手当が支給されます。しかし、収入のある同居人がいる場合、たとえ同居人が婚姻関係になかったとしても、母親自身の収入と同居人の収入合わせた金額で計算された支給額になってしまうのです。同居人の収入によっては、そもそも手当が支給される該当者と認められない可能性もあります。
そのため、国からの各種手当を受けたい場合は、離婚後同居することは非常に不利な条件になってしまうと言えるでしょう。
脱税を疑われる場合がある
離婚後同居でなおかつ所有財産が過大であった場合、脱税を疑われ、税金についての調査が入る場合があります。これは、離婚時の財産分与が原則として非課税となるためです。
離婚届を提出し、財産分与を行って所有財産を少なくすることによって、税金を減額したり、相続税を脱税しようとするケースが実際にあるのです。そのため、同居期間が長く続けば続くほど、この脱税への疑いは濃くなってしまうでしょう。
場合によっては離婚自体が無効になってしまう可能性がありますので、離婚後同居をする場合の財産分与については、注意が必要です。
偽装結婚とみなされる可能性も
離婚後同居をする場合、前述にもあるような脱税目的や借金から逃れるためなど、何か目的があって偽装結婚したのではないかと疑われてしまう可能性があります。実際に近所の住民が怪しんで役所に通報するケースもあるようです。
自分たちに偽装結婚をしたつもりはなかったのに、離婚後も同居し続けることで、周りから怪しまれ、今まで住んできた場所に住みづらくなるという事態も考えられますので、気を付けましょう。
また、前述にもあるように、離婚後同居する際に財産分与を行う場合、脱税の疑いをかけられることがあります。その場合、脱税目的の偽装離婚も疑われる可能性が高いのです。もし偽装離婚であるとみなされた場合は、離婚自体が犯罪行為としてみなされ、最悪の場合懲役刑や罰金刑が課されてしまうこともありますので、注意が必要です。
離婚後同居の手続きをする際の注意点
ここからは、離婚後同居をする場合に忘れがちな手続きについて解説します。離婚後同居することを考えている方や、離婚後同居をする予定でこれから手続きを行う方は参考にしてみてください。
住民票の世帯分離を行う
離婚後同居をする場合、住民票の世帯分離の手続きを行うことをうっかり忘れてしまう方が多いようです。しかしこの手続きを忘れると、離婚後に住民票が必要になった際、「自分の住民票が元夫の世帯に入ったままになっていて困った」という事態に陥ってしまうのです。離婚届を提出し、戸籍は分けた状態でも、世帯の分離には別途手続きが必要ですので、気を付けましょう。
この住民票の整体分離の手続きを行うことで、離婚後に同居していたとしても、住民票を取り寄せたときに、元夫(妻)の名前は記載されていない、自分が世帯主の住民票を手に入れる事が出来ます。
>>【関連記事】離婚について弁護士に相談するメリット・デメリット
離婚後同居する前に知っておくべき手当や住民票のことのまとめ
離婚後の同居に関する法律のお話してきましたが、いかがだったでしょうか?離婚後同居に関する疑問点が少しでも解消できるお手伝いができたなら幸いです。
離婚後も同居を続けるというのは数が少ない事例であり、色々とわからない事も多く、誰かに聞いても答えが得られないことも多いでしょう。そんなときは、法律事務所に足を運んでみてはいかがでしょうか?
最近の法律事務所は、初回無料相談を行なっているところもありますので利用しやすいですね。
離婚後同居について困っていることがあったら、一度離婚問題に強い弁護士に相談してみることをおすすめします。
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