離婚の絶望から自分で立ち直るには?対処法5選を弁護士が解説
離婚から立ち直ることが出来ないという人は少なくありません。最終的には自分で決めた離婚でも、思った以上にダメージが大きいものなのです。今回は離婚の辛さを克服して立ち直る方法をご紹介します。離婚が辛くて後悔している人も、今から何か出来ることもあるかも知れません。
離婚の絶望から立ち直ることができない理由
辛い離婚。
そこから立ち直る事が出来ないのは、あなたが辛い理由を自分で理解できていないこともあるかも知れません。
離婚経験者の多くがなかなか立ち直る事が出来ないのはなぜか、その理由を見ていきましょう。
離婚の絶望から立ち直ることができない理由(1) 子供と会えなくなるから
離婚から立ち直ることができない理由として、離婚をしたら子供と会えなくなるからというものがあげられます。
というのも、子供は替えのきかないかけがえのない存在なので、離婚がきっかけで子供に会えなくなった場合、「血を分けた自分の子供と引き裂かれるのはとても辛い」「立ち直る事なんて無理だ」と感じるのも当然だからです。
下記のデータによると親権を獲得するのは圧倒的に母親であることが多い(母親側が親権を獲得した実績の方が父親側が親権を獲得した実績よりも約10倍も多い)ため、特に父親側は、自分が子供を育てたいと思っても母親に親権が渡ってしまって、どうしようもなかったという人も多いのではないでしょうか。
「離婚」の調停成立又は調停に代わる審判事件のうち未成年の子の処置をすべき件数
総数: 20,061件
親権者が父親のケース:1,873件(うち母親が監護者:95件)
親権者が母親のケース:18,713件(うち父親が監護者:45件)
ただし、子供と会えないのが離婚から立ち直ることができない理由なのであれば、弁護士に相談する等の対策を取れば、子供と定期的に面会することができるようになる可能性があります。
父親が親権を獲得できる可能性を上げる方法等については下記の記事で詳しく解説していますので、ぜひ父親側で親権を獲得したいと考えている方はご一読ください。弁護士に相談や依頼をする場合の注意点等にも触れていますので、参考にしてみてください。
また、親権の獲得には様々な条件が必要となります。この基準を満たせば、父親側でももちろん親権の獲得が可能になります。
簡単に親権を獲得しやすくなる条件について述べると、離婚後に子供を監護できる環境が整っているかや、今まで誰がどのくらい子供の養育をしてきたか等が関係してきます。
より詳しい条件については、下記の記事でご説明していますので、参考にしてみてください。
離婚の絶望から立ち直ることができない理由(2) 離婚が子供に悪影響を与えないか心配
子を思う親心から、下記のように、離婚をすることで子供に悪影響が及ばないか心配される方もいるでしょう。
- 自分たち両親が離婚した事により、子供が学校でいじめられていないだろうか
- 親のことを恨んで、今後の子供の恋愛や結婚に拒絶反応が出たりしないだろうか
これについても、子供と会えていないから子供の現状や気持ちが確認できず、不安になってしまっている可能性が高いので、後述する方法で定期的に子供に会うことで解消できるかもしれません。
離婚の絶望から立ち直ることができない理由(3) まだ元配偶者に未練がある
離婚から立ち直ることができない理由として、まだ元配偶者に未練があることもあげられます。
一度は気持ちが通じ合った相手です。楽しい思い出もたくさんあったでしょう。
どうして離婚してしまったのか、出来るなら復縁したい。
そんな気持ちが頭から離れなかったら、なかなか離婚から立ち直ることは出来ません。
その場合、今は無理でも時間が解決してくれることもありますし、元配偶者以上に好きになれる相手が現れる可能性もあるので、気長に待つことが必要でしょう。
離婚の絶望から立ち直ることができない理由(4) これからずっと一人かもしれないという不安
離婚から立ち直ることができない理由として、これからずっと一人かもしれないという不安があるという場合もあります。
というのも、一度離婚を経験してしまうと、次の結婚に対して「また失敗してしまうのではないか」という気持ちが湧いてきて、なかなか再婚に踏み切れない人もいるからです。
離婚経験がトラウマになってしまってなかなか次の幸せをつかむことができない人も多いのです。
離婚の絶望から立ち直ることができない理由(5) 経済的に苦しくなるかもしれない
離婚から立ち直ることができない理由として、経済的に辛いこともあげられます。
共働きであれば、それまでは二人で働いたお金で生活していたことでしょう。
それが全て自分の稼ぎだけでやっていかなければいけなくなるのは、今までの倍のお金がかかることもあります。
光熱費や家賃などは、1人で生活しても2人で生活していてもそれほど変わるものではない場合もありますが、経済的な問題で離婚後に辛さを抱える人も多いのです。
離婚から立ち直る方法5選
ここからは、離婚の辛さから立ち直る具体的な方法をご紹介します。
離婚から立ち直る方法(1) とにかく仕事に集中する環境を作る
離婚から立ち直るには、他のことに集中するのが非常に効果的です。
離婚した記憶が薄れてちょっと心がチクッと痛む程度の思い出になるまでの、時間稼ぎの方法として、仕事に集中する環境を整えましょう。
例えば、仕事に集中すれば離婚のことを考えずに済みますし、仕事が捗れば経済的な離婚の辛さからも立ち直ることが出来ます。
そのため、離婚後はとにかく仕事に集中する環境を作ることがおすすめです。
離婚から立ち直る方法(2) 友人や仕事仲間に愚痴を聞いてもらう
離婚から立ち直る方法として、友人や仕事仲間に愚痴を聞いてもらうことも効果的です。
離婚の辛さは他人にはなかなか理解してもらえないかもしれませんが、誰かに話を聞いてもらうだけでも気持ちが軽くなり、離婚から立ち直るきっかけになることもあります。
友人や会社の同僚など信頼のおけて話を聞いてくれそうな人に愚痴を聞いてもらいましょう。
日本の離婚の割合は3組に1組という高いもの。
友人や同僚も今は聞き役ですが明日は我が身かも知れません。
「そっちの時は自分が聞き役になるから」と甘えてもいいのではないでしょうか。
離婚から立ち直る方法(3) 再婚相手を探す
離婚から立ち直るには、再婚相手を探すのもひとつの手段です。
失恋の辛さから立ち直るには新しい恋をすると良いとよく言いますよね。
実は、結婚においても再婚相手が見つかれば、辛い気持ちから立ち直ることも出来るのです。
守るものがあれば、人生にやりがいが出来て、後ろを振り向いている暇などなくなるでしょう。離婚の辛さから立ち直ることも出来ます。
結婚相談所や婚活サイトでも再婚の人をターゲットにした婚活イベントなども行われているようです。
最近では仕事に忙しい人のためのネット婚活というものもあります。
あなたに合った方法で、再婚相手を探してみてはいかがでしょうか。
離婚から立ち直る方法(4) 時間が経つのを待つ
離婚から立ち直るには時間の経過を待つことしか出来ないかもしれません。
そんな時には、焦らずに離婚後の1人の生活と向き合っていくしかありません。
離婚から立ち直るまでの時間の過ごし方として「既婚者では出来ないような遊びをパーッとしてみる」というのはいかがでしょうか。
休日前の夜は朝までカラオケでストレス発散したり、今までは2次会には参加出来なかった飲み会も、最後まで付き合うことが出来るでしょう。
1人の夜は辛いと感じる人も多いので、このような夜のお付き合いの場に積極的に参加するのは良い時間潰しになりますね。
趣味に集中してみたり、スポーツジムに通い始めるというのもおすすめの方法です。
離婚から立ち直る方法(5) 離婚をしたのは自分のせいだけではなかったと考える
離婚から立ち直ることが出来ないのは、心のどこかに「悪いことをした」「離婚の原因は自分のせいだったのでは」という罪悪感があるからかもしれません。
このような罪悪感は再婚にも大きく影響してしまうでしょう。
離婚は夫婦二人の問題です。
あなた1人で全て抱えてしまわず、「お互いに決めたことなんだから自分ひとりが悪かったのではない」「相性が悪かったのだ」と思えば、立ち直るまでの時間も短くなるでしょうし、次こそはという前向きな気持ちになることも出来るでしょう。そもそも離婚をすること自体が悪いことではないことにも気づきましょう
「離婚をする」というと、世間体が悪いように感じる人がほとんどではないでしょうか。世間では、離婚をすることを✕がつくといいます。そう言われていることも、離婚に悪いイメージを与えやすい一つの要因かもしれません。
しかし、そもそも離婚すること自体は悪いことではありません。
例えば、離婚をする要因にDVや子供に対する虐待、配偶者の不倫、価値観の不一致からくる大きなストレス等があった場合には、離婚をすることでそれらの大きなストレスや悲しみや危険から開放されることができます。これは非常に良いことです。
そのため、離婚をしたとしても、そのこと自体を責めないでください。
もしご自身の不倫がバレ、離婚に至った場合でも、しっかりと元配偶者の納得のいく謝罪や慰謝料の支払いを行い、その後は同じ過ちを繰り返さないように気をつけて生きていけば良いだけです。誰でも失敗はします。失敗のあとにまた後悔をしたくないのならば、繰り返さなければ良いだけなのです。
このように、考え方を変えるだけでも楽になることがあります。離婚をして絶望してしまっている方は、離婚は悪いことではないのだと、改めて考え直してみてはいかがでしょうか。
法的に解決することで離婚から立ち直るケースも
離婚して立ち直る事が出来ないのが「子供が恋しい」「経済的に苦しい」ということであるなら、離婚後でも弁護士に相談することで解決できる可能性があります。
例えば、元配偶者が親権を持っていたとしても、下記のような事象があれば離婚後でも親権をあなたに移すことができる可能性があります。
- 離婚した後、妻が恋愛に夢中になって子供の面倒を見ていないらしい
- 夫に言われて子供の親権を渡したけれど、残業も多く父親が子育てをするのは子供に負担を掛けている
また、子供の親権は獲得できたものの養育費をもらっておらず、経済的に苦しいという時は、後から養育費を請求することも、養育費の増額を請求することも出来るのです。
ただし、養育費の請求には消滅時効があります。
そのため、早めに弁護士へ相談し、まず自分のケースは問題解決が可能なのかどうかなどを確認するようにしましょう。
元配偶者とは会いたくないなら弁護士に代理交渉をしてもらえる
離婚後の親権の変更や養育費の請求も考えたけれど、元配偶者と会うのは辛い。
会うと、嫌な離婚の記憶が蘇ってきて立ち直るどころではない。
ということがネックとなっている人もいるでしょう。
そんな人には弁護士を間に入れて交渉を進めることをおすすめします。
離婚後のトラブルも弁護士を代理人とすることで、あなたは直接元配偶者と会わずに話を進めることが出来ます。メール、手紙、電話のやりとりも弁護士にお願いできます。
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まとめ
離婚後いつまでも立ち直ることが出来ずに元配偶者のことを考えている時間は、あなたの人生にとって辛いだけの時間になってしまうかもしれません。
少しでも早く立ち直るには、その理由を知り、立ち直るために行動することが大切です。積極的に他人と関わる機会を多く持つ、新しい出会いを求める、趣味や仕事に熱中するなどが効果的です。
立ち直ることが出来ない理由が子供の親権問題や経済的な問題なら、弁護士に相談することで解決できることもあります。離婚からスッキリ立ち直るために、もう一度戦うことも明るい未来のためには必要です。
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