離婚の報告は誰にするべき?離婚の報告で気をつけるべきポイント5つ
離婚すると避けて通れないのが、周りへの報告。積極的にしたいものではありませんが、最低限報告しておいた方がいい人たちがいるのも事実です。本記事では、そんな離婚の報告を誰にどこまですべきか、徹底解説いたします。
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離婚の報告をすべき相手とは
離婚が決まったら、まずは誰に報告をすればいいのでしょうか?ここでは、最低限報告しておいた方がいい人たちとその理由について、解説していきます。
離婚の報告をすべき相手(1) 親や親戚
何といってもまずは自分の親に離婚の報告をするべきでしょう。報告は、離婚をすると決まった時点でなるべく早くすることをおすすめします。
夫婦の問題ですから、離婚を成立させてから親へ離婚の報告をする、いわゆる事後報告になってしまうケースもとても多いのですが、自分の子供が離婚をするとなると親はどうしても心配するものです。事後報告だと「何で相談してくれなかったの!?」と親子関係にヒビが入ってしまうことも考えられます。
なんだかんだ大変なときにサポートしてくれるのは自分の両親です。両親にはなるべく早く離婚の報告をするようにしましょう。
また、離婚するときには、子供の親権をどちらが取るかでモメるケースが少なくありません。
調停や裁判まで発展した場合には、どちらが親権者として的確か、裁判所が調査を行う場合があります。その場合に、自分の親が子供の監護・養育をサポートしてくれるなら、親権を取るうえで有利になってきます。
そのため、早い段階で親に報告し、親の協力を得ることが重要になってきます。
離婚の報告をすべき相手(2) 会社の人事・直属の上司
自分の務める会社には必ず離婚の報告をする必要があります。
まずは礼儀として、自分の直属の上司に報告するようにしましょう。上司に直接報告する前に、周りから離婚の事実が上司の耳に届いてしまうと、上司としての面目がつぶれてしまったと気分を害してしまう可能性もあります。そうなると、その後の仕事での信頼関係にも影響してしまうことも考えられます。
仲のいい同僚などに先に話すにしても、「まだ会社(上司)には報告していないから、内緒にしておいてほしい」と伝えた上で話すようにしましょう。
次に会社の総務や人事に報告しましょう。
離婚後に住所や名前の変更がある場合や、離婚前に配偶者が扶養に入っていた場合、健康保険や厚生年金に関する変更手続きが必要になります。また、離婚のタイミングで引っ越す場合は、新しい住所や緊急連絡先を会社に伝えておく必要もあります。その他にも、会社から家族手当のような補助金が出ている場合等、手続きが必要なことがあります。
そのため離婚をした際には、会社の総務や人事に事務的な報告をして、必要な手続きを進めるようにしましょう。
その他にも、普段一緒に仕事をすることが多いチームの人たちなどには、簡単にでいいので離婚の報告をしておいた方がいいでしょう。本人からではなく噂などで離婚の事実を知ると、余計な気を遣わせてしまったり、心配されてしまったりする可能性があります。さらっと「離婚しましたが、元気にやってます」と前向きな報告をすることで、仕事もしやすくなるでしょう。
離婚の報告をすべき相手(3) 保育園や幼稚園、学校の先生
子供がいる場合は、子供の通う保育園や幼稚園、学校の先生にも離婚の報告をしておきましょう。
離婚で住所や苗字が変わる場合、その変更の手続きをしなければなりませんし、両親が離婚したことで子供の気持ちや、周りの友人との関係も変化する可能性があります。そのような場合は、先生による配慮が必要不可欠になります。
また、相手方による子供の連れ去りを防ぐため、相手方が子供に会いたいと言ってきても会わせないように釘を刺しておくことも重要です。
離婚の報告をすべき相手(4) 仲の良い友人
自分が信頼できる友人には離婚の報告をしておくべきでしょう。友人にいつまでも隠していると、あとで離婚の事実が伝わったときに「私って信頼されていない?」と感じられてしまうかもしれません。特に離婚前に友人に相談していた場合、きちんと報告しておかないと「あんなに相談にのってあげたのに…」とその後の関係にひびが入ってしまう可能性もあります。
普段から頻繁に連絡を取っている友人ならば、LINEやSNSなどでさらっと報告することで、相手にもそれほど気遣わせずに離婚の事実を伝えることができるでしょう。
離婚の報告をしなくてもいい人
離婚の報告をした方がいい人については、お分かりいただけたかと思います。では逆に、あえて離婚の報告をしなくてもいい人はどういった人たちが考えられるでしょうか?
報告することで後々自分が困ったり、悩んでしまったりといったことも考えられます。誰に報告して誰に報告しないでおくか、事前にしっかり考えておくことが大切です。
離婚報告をしなくていい人(1) ママ友
ママ友には特に離婚の報告をする必要はありません。むしろあえてしないほうが良い場合もあるでしょう。
離婚した人の話というのは、どうしてもママ友たちの間で話のタネになりやすいです。ママ友のひとりに根掘り葉掘り聞かれたことが、いつの間にかママ友みんな知られていた…なんてこともあり得ます。
もちろん、信頼の置ける仲の良いママ友に話すのは問題ありません。もしその人が離婚経験者なら、有益なアドバイスをくれることもあるでしょう。
このように、誰にどこまで話すかはよく考えてから報告することをおすすめします。
離婚報告をしなくていい人(2) 会社の同僚
離婚の詳しい報告を会社の同僚全員にする必要はありません。
ママ友と同様、会社内の話はどういうわけかすぐに広まります。離婚話が噂で広まってしまうと、その後会社に居づらくなるといった可能性もあります。
離婚の報告は、直属の上司や総務人事、普段仕事でよく関わる人たちに最低限の報告をしておけば問題ありません。
離婚の報告をしなくていい人(3) それほど仲の良くない友人
それほど仲良くない友達にも、離婚の報告はあえてしなくてもいいでしょう。何か聞かれたら答えるくらいのつもりで問題ありません。
ただ、それほど仲が良くなくても結婚のお祝いをしてくれた人たちには、一言報告しておいた方がいい場合もあります。その際は、離婚の理由や経緯まで言う必要はありませんので、さらっと報告するくらいにしておきましょう。
離婚報告する際のポイント
ここからは、離婚報告の際に気を付けた方がいいポイントなどについてご紹介します。
離婚報告する際のポイント(1) 親への報告は事前に
最初にも書きましたが、まずは親へ離婚する前に報告をすることが大切です。事前に離婚報告をしていれば、離婚後の生活を快く両親がサポートしてくれる可能性も高まります。
事後報告になってしまうと、急なことで気持ちがついていかず嫌悪感を示したり、なぜ相談してくれなかったのかと気分を害したりし両親からさえも冷たい態度を取られてしまう…なんてことも考えられます。
離婚にしこりを残さないためにも、親への事前報告は欠かさないようにしましょう。
離婚報告する際のポイント(2) 詳しい経緯まで説明する必要はない
離婚の報告とはいえ、離婚に至った詳しい経緯や離婚の理由等を説明する必要はありません。
今後の相談に乗って欲しいといった事情があれば別ですが、職場関係の人やそこまで仲がいいわけではない人に詳細まで話してしまうと噂が広がってしまい、気付いたら会社や近所の人たちがみんな知っていたなんて状況になってしまうことも考えられます。そうすると最悪の場合、職場に居づらくなってしまう可能性もあるのです。
中には「何で離婚したの?」とつっこんで聞いてくる人も少なからずいると思います。そのような場合は、「価値観の相違かな…」「性格が合わなくて…」とふんわりかわしておきましょう。
離婚というのはかなりプライベートな問題ですから、親や親戚、仲のいい友人以外には、さらっと事実だけ報告した方が、後々嫌な思いをせずに済む可能性が高いです。
離婚報告する際のポイント(3) 挨拶状などで報告する方法も
直接伝えるのは気まずかったり、普段LINEやメールなどで頻繁にやり取りしている相手ではない場合、挨拶状などを利用して離婚報告する方法もあります。
年賀状などで一言、離婚の報告を入れておくのもいいでしょう。そのような場合は、雰囲気が暗くならないよう、前向きな言葉を使うよう気を付けるようにしましょう。
離婚報告する際のポイント(4) なるべく明るく報告
離婚というのは嬉しいものではありませんが、離婚の報告だからといって、ネガティブに暗く報告しては、周りから変に気を遣われたり、これまで通りの関係性を維持できなくなってしまう可能性があります。
ですから離婚の報告はあくまで明るくさらっと行うようにしましょう。
何も「離婚してよかった!」と無理に伝える必要はありません。あくまで「報告」というスタンスで臨みましょう。
離婚報告する際のポイント(5) 「手続きが必要」な人には必ず報告
会社の手続きが必要となる人事や、子供の学校の手続きが必要となる先生等には、必ず直接報告して、手続きを早めに行うようにしましょう。だらだらと離婚報告を行わずにいると、いつまでも気分がスッキリしないだけでなく、後にトラブルになる可能性もあります。
例えば、会社で子供に対する家族手当が出ているのに報告せずにいるのは問題がありますし、保険証の手続きをしていないと、病気になったときに医者にかかれない…なんてこともあり得ます。
ささっと離婚の報告をして必要な手続きを済ませ、その後は過去について蒸し返さないで済むようにしておきましょう。
離婚後のトラブルは弁護士に相談を
離婚報告を終えてひと段落、これで新しい人生のスタート、と意気込んでいても、まだ安心するのは早いかもしれません。離婚後はトラブルが発生することがとても多いからです。
その代表的な例が、離婚時に取り決めた養育費や慰謝料といった金銭支払いが、離婚後に払われなくなるという問題です。
平成28年の厚生労働省の調べでは、離婚後に養育費がきちんと支払われているケースは20%程度に留まる、というのが現状です。
このようなトラブルを避ける一番の方法は、離婚時に取り決めをしっかり文章に残しておくということなのですが、離婚をとりあえず早く成立させたいという気持ちが先走り、きちんと金銭支払いについての協議をしないまま離婚届を出してしまうケースもとても多いです。
このような状況で慰謝料や養育費が支払われなくなった場合、泣き寝入りするしかないのでしょうか?
答えはNoです。離婚後でも慰謝料や養育費を請求することができます。
しかし一度離婚してしまうと、相手はそう簡単に金銭支払いの協議に応じないケースがほとんどです。そもそも相手の居場所がわからなければ、話をすることすらできません。離婚後の金銭支払いの請求はハードルが高いと言えるでしょう。
そこで、このような離婚後の慰謝料や養育費の支払いに関するトラブルは、離婚問題に強い弁護士に相談することを強くおすすめします。
弁護士に相談すれば、交渉の代理や書類の作成、調停・裁判に至るまで、すべて任せることができます。離婚後の生活をより良いものにし、気持ちよく新しい人生に踏み出すためには、弁護士はいわば一番頼れる味方になってくれるでしょう。
最近では、初回相談を無料で行っている法律事務所も多くあります。困っていることがあれば、まずは一度お気軽に法律相談をしてみてください。
まとめ
たかが離婚の報告、されど離婚の報告。
報告すべき人としなくてもいい人を間違えると、後になって嫌な思いをすることもあります。
離婚というセンシティブな問題をいち早く乗り越え、新しい人生へ一歩踏み出すには、まずは正しい離婚報告からです。
そして離婚後のトラブルは、一人でなんとかしようとせず、離婚問題に強い弁護士に相談し、アドバイスをもらうことをおすすめします。